(ブルームバーグ): ソフトバンクグループのビジョン・ファンド(VF)に巨額を投じた投資家は、VF2号に確約する出資額を再考している。シェアオフィス事業の米ウィーワークに対するVFの大型投資が裏目に出たことが背景にある。

VF1号に最大額の450億ドル(約4兆8500億円)を出資したサウジアラビアの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)は、2号ファンドへの投資額は1号で上げた利益の再投資にとどめる計画だ。事情に詳しい関係者が述べた。

1号に150億ドルを投じたアブダビ首長国のムバダラ開発公社も、2号に約束する出資額を100億ドル未満に抑える方向で検討しているという。

関係者は内部の協議であることを理由に匿名を条件に述べた。

PIFの広報担当者はコメントを控えた。ムバダラは投資の有無について協議が続いていると回答した。ソフトバンク・ビジョン・ファンドの代表は現時点でコメントできないとした。

17日の日本株市場でソフトバンクG株は3営業日ぶりに反落し、一時前営業日比5%安の4596円まで下げた。この日は関係者の話で、出資先の米ウィーワークの新規株式公開(IPO)が少なくとも10月まで先送りされる見通しであることも明らかになった。

原題:SoftBank Backers Rethink Role in Next Vision Fund After WeWork(抜粋)

(最終段落に17日のソフトバンクG株の動向を追記します.)

--取材協力:Matthew Martin.

記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Gillian Tan gtan129@bloomberg.net;ロンドン Giles Turner gturner35@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Tom Giles tgiles5@bloomberg.net, Christian Baumgaertel、Sree Vidya Bhaktavatsalam

©2019 Bloomberg L.P.