米大統領、タリバンとの交渉中止=テロ受け秘密会談取りやめ
コメント
注目のコメント
アフガニスタンにおける米軍の戦死者は、2,300人を越えています。1人の戦死者が出たからといって和平をご破算にするというのは、取ってつけたような言い訳でしょう。実際には、和平の当事者をまとめきれていないのでしょう。
和平に合意していない当事者というのは、まず米国の後ろ盾でつくられ、現在も辛うじて維持されているアフガニスタンの(傀儡)政府です。ターリバーンは、むしろ「和平」に乗り気です。
世界各地への介入をやめて米軍を撤収させる(そして経費を減らす)というのは、トランプ氏が大統領選をやっていた時からの公約です。つまり、トランプ氏にとっての「和平」は、米軍がアフガニスタンから撤収する、ということに主眼があります。これは、ターリバーンにとっても大変望ましいことです。一方、見放されるアフガニスタンの(傀儡)政府にとってはたまったものではありません。
ターリバーンの攻勢は続いており、トランプ政権が「和平」を提案してきたからといって手を緩めたことはありません。現在、米軍の支援を受けながらも敗走と投降を続けるアフガニスタン政府軍は、米軍がいなくなれば勝ち目はありません。
これまでアフガニスタンのために膨大な労力を割き、予算を獲得してきた米国政府の内部、特にCIAと国防総省には、この「和平」と米軍撤収に強硬な反対があります。それもまた、この「キャンプ・デービッド合意」が実現しなかった理由の一つでしょう。7月頃から、トランプ大統領は米軍のアフガニスタンからの撤退に懸念を表明していた。これが、遠因だろう。アフガニスタンでは、準備不足との理由で遅れていた大統領選挙が9月28日に行われ、なお、現職のアシュラフ・ガニー氏が立候補する予定だ。こうした中、アシュラフ・ガニー氏は交渉の継続を模索しているようだ。また、アメリカのマイク・ポンペオ国務長官も、トランプ大統領の言葉を緩めるような形で、タリバン側が態度を改めれば交渉再開もあり得ると述べている。