【最終話・ダニエル・エク】社内コミュニケーションで重要なこと
当初は、頑固な音楽レーベルからライセンスを取得して無料配信するなんて絶対無理!と、出資者が見つからなかったが、エクの決意は変わらなかった。それは音楽を愛する人々に、「世界中の音楽が自分のポケットに入っている感覚」は、絶対支持されるという確信があったから。
とはいえ、その交渉過程で「髪の毛が1本もなくなった」と苦笑するエクに、リード・ホフマンが話を聞いた(インタビューが行われたのは18年5月29日)。
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会社のカルチャーに自国のカルチャーの良いところを取り入れて、悪いところは変えるというには合理的だし他国でも意識すれば実践できますね。自国のカルチャーと近ければ根付きやすいでしょうね。
Allemansrätten(万人のアクセス権)というのは面白い概念ですね。
今、他国でも出てきたシェリングエコノミーの考えにも似てますし、排他的な所有という概念とは異なるので不平等感もあまりない様に思われます。
面白いなぁ〜一気読み!
Spotifyの起業ストーリーはもちろん面白いんだけど、最後のスウェーデン文化の話も興味深い。
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「アレマンスレッテン(allemansrätten)」という概念です。直訳すると「万人のアクセス権」という意味で、これはスウェーデンの中核をなす考え方です。
たとえば、あなたがスウェーデンに土地を持っている場合、誰でもその土地を通過することができますし、十分な広さがあるなら、24時間テントを張ることもできます。このような私有と公有に関する考え方は、少なくとも同じレベルでは、ほかの国には存在しません。
スウェーデン生まれの企業であるSpotifyが、グローバルに展開する上で企業文化をどう変化させてきたのかについての記事。これは一段抽象化すれば、例えば全く新しい技術的変化にどう対応するのか、などのようなことにも応用できる内容だ。
スウェーデンを始め、北欧の社会は、フラットでオープンな文化で、これが良いところがあった。一方、労働者の権利が極めて明確に確立していることや、じっくり話し合って決めるため、ときにスピードに欠けるというスタートアップの視点からの課題もあったようだ。
その一つ一つに向き合いながら、変えるべきを変革してきたということなのだろう。
社会の継承する伝統とは、その社会の成功体験の制度化されたものだ。過去の成功体験はとても大切である。今の我々はその伝統の上に存在しており、知らないうちにその中に埋め込まれた存在だからだ。その意味で捨て去るというのは暴論だし、現実的ではない。
しかし変えなければならない事もある。生かすべきものを生かし、変えるべきものを変えるためには、何を変えてはならないのかを知ることが大切なのである。
その思考と実践の過程がこのインタビューからは垣間見える。
そしてこの議論は、単に組織の変革に留まらず、様々な「新しきもの」への対応をいかに柔軟に行うのかという点を考える上でとても役に立つだろう。
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