【最前線】ソニー復活の鍵となる「目」の正体

2019/9/1
ソニーが復活の道を着実に歩んでいる。
2012年3月に4550億円の赤字を計上し、ご多分に漏れず、電機メーカーの凋落に足並みをそろえていたが、この数年で立て直しを図り、2019年3月は9000億円近い利益を叩き出した。
復活を牽引する事業のうち、ハード側で柱になっているのは半導体事業だ。
スマホのカメラなどに用いられる半導体事業の売上高は約9000億円、今も世界シェアの過半を握っている。
この10年は、スマホの普及とともに大きくシェアを伸ばしてきたソニーのセンサーだが、スマホが成熟期に入るなか、期待を寄せているのが、自動車用のイメージセンサーだ。
自動車産業が一気に、自動運転やIoT化を進めるなかで、「目」は大きな役割を占めるからだ。
スマホカメラで世界を獲ったソニーは、未来のクルマも握ることができるのか。車載事業部の春田勉・副事業部長にその野望を語ってもらった。