【新】ナンパ青年が「スーパー公務員」として覚醒するまで

2019/8/23
まるで預言者のように、新しい時代のムーブメントをいち早く紹介する連載「The Prophet」。
今回登場するのは、長野県の塩尻で、地方創生につながるユニークなプロジェクトを連発、「日本一おかしな公務員」として注目を集める山田崇氏だ。
山田氏は本業の市職員以外にも、プライベートの時間をフル活用し、自ら借りた空き店舗で、誰もが自由なイベントを行える「nanoda(ナノダ)」というプロジェクトをスタート。数々のアートイベントやトークイベントを主催している。
そんな、「週128時間」の課外活動から得た知見を、「週40時間」の本業(現在は地方創生推進課)にフィードバックするという働き方も特徴的だ。
最近では、ソフトバンク、リクルート、JTなど民間企業のメンバーと市職員がタッグを組んで、地方特有の課題を解決するための行政施策を立案するという画期的なプロジェクト「MICHIKARA(ミチカラ)」を立ち上げたことでも知られる。
山田氏は、どのようにして地方公務員の枠を飛び越える「スーパー公務員」になったのか。未来創造的な官民協働のプロジェクトを生み出す、山田氏ならではのノウハウと思考法に迫る。
山田崇(やまだ・たかし)
塩尻市役所 企画政策部地方創生推進課 地方創生推進係長(シティプロモーション担当)、空き家プロジェクトnanoda代表。1975年、長野県塩尻市生まれ。千葉大学工学部応用化学科卒業後、塩尻市役所に入所。空き家プロジェクト「nanoda」を始め、官民協働の行政施策立案プログラム「MICHIKARA」など、公私にわたって数々のプロジェクトを立ち上げる。2014年「地域に飛び出す公務員アウォード2013」大賞を受賞。2014年、TEDトークでの動画「元ナンパ師の市職員が挑戦する、すごく真面目でナンパな『地域活性化』の取組み」が話題に。2016年5月から内閣府 地域活性化伝道師も務める。著書『日本一おかしな公務員』(日本経済新聞出版社)。
昔は、公務員をバカにしていた