【ノキア会長】端末を捨て、5Gに賭けた僕らの戦い方
2019/8/9
超高速データ通信5Gで世界はどう変わるのか。「2秒で動画がダウンロードできる」など、エンタメ分野に注目が集まる中、「5Gの本質は消費者向けサービスにはない」と語るのがノキア会長のリスト・シラスマ氏だ。
かつて携帯電話端末で一世を風靡(ふうび)したフィンランドのノキアは、基地局ベンダーとして生まれ変わり、ファーウェイなどと覇権を巡り戦っている。同社は今年6月、5G商用サービス契約数で世界一になったと発表した。
5G時代の覇者を狙うノキアは、どのように戦っていくつもりなのか。5Gが革命を起こす領域はどこにあるのか。シラスマ氏に話を聞いた。
「5Gは長期戦」
──5Gのライバルであるファーウェイは、安全保障上のリスクが指摘されたり、アメリカで事実上締め出されたりと、逆風を受けています。現在の競争環境をどう見ていますか。
5Gの覇権を誰が握るかという争いは、長期戦になると思います。