【激白】独立社外取が重要な時代、アスクルの解任は「問題」

2019/8/7
バブル時代から株主総会対策や、企業の乗っ取り合戦に数多く関わってきた「M&A(合併・買収)の守護神」牛島信弁護士。
牛島弁護士には、小説家というもう一つの顔がある。
これまでの小説では、生々しいM&Aや株主総会の実態を書いてきたが、直近の作品『少数株主』では、国内企業の99%を占める非上場企業が抱える根深い問題点を明らかにした。
非上場会社について語ってもらった第1回に続き、最近相次いで起きている大企業での経営権争いや、企業と投資家の関係の変化について話を聞いた。

「機関投資家資本主義」が到来

──北越製紙(現在の北越コーポレーション)の王子製紙からの買収防衛を機に、株式会社の役割として雇用の維持や拡大といった社会的な役割も重要だと思われるようになったとお伺いしました。ただ、最近では株主の立場が強くなり、企業への要求が活発化しつつあります。「働く場所の提供」は守れるのでしょうか。