[25日 ロイター] - 韓国の半導体大手SKハイニックス<000660.KS>は25日、日本の対韓輸出規制が長期化すれば、生産に支障を来す恐れがあると警告するとともに、チップ需要の回復を支援するため、投資と生産を削減する計画を明らかにした。

同社がこの日発表した第2・四半期決算は利益が3年ぶりの低水準となり、予想を下回った。

世界のメモリーチップ市場は、1年以上にわたって価格急落に見舞われた後、底入れしつつあり、日本政府が一部半導体材料の対韓輸出規制を強化したことを受けて、半導体市況回復への期待が高まっている。

SKハイニックスの財務・調達責任者は、アナリストに対し「可能な限り多くのチップ素材の在庫確保に努めているが、日本の輸出規制が長引けば、生産に支障が出る可能性を排除できない」と述べた。

また、供給元の多様化のほか、日本の規制対象の材料の投入量を最少化するために取り組んでいると明らかにしたが、詳細には踏み込まなかった。

韓国のLGディスプレー<034220.KS>は23日、一部のディスプレー材料も含む日本の輸出規制強化に対応し、供給元の多様化を目指していると明らかにしている。

SKハイニックスの株価は一時3%近く上昇。決算は予想を下回ったが、投資家は半導体市場の回復に期待を寄せている。

同社は、DRAMチップの生産能力を第4・四半期から縮小するとともに、今年に計画するNAND型フラッシュメモリーウェハー投入量の削減規模を当初の10%から15%以上に拡大する方針を示した。

また、来年の投資は今年を「大幅に下回る」とした。

第2・四半期の営業利益は前年同期比89%減の6380億ウォン(5億4190万ドル)。チップ価格の低迷が響き、リフィニティブ・スマートエスティメートの予想(8280億ウォン)を下回った。

売上高は38%減の6兆5000億ウォン。

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