［ニューヨーク ２３日 ロイター］ - 米国株式市場は上昇。ダウ平均株価は１７７ドル高で取引を終えたほか、Ｓ＆Ｐ総合５００種とナスダック総合が過去最高値に迫った。飲料のコカ・コーラ<KO.N>や航空機エンジン・機械のユナイテッド・テクノロジーズ（ＵＴＣ）<UTX.N>の決算を好感して買いが集まった。
取引終盤にブルームバーグが関係筋の話として、通商協議のために米通商代表部（ＵＳＴＲ）のライトハイザー代表らが来週２９日に上海（訂正）を訪問すると報じたことも株価の押し上げ要因となった。米中通商協議についてカドロー米国家経済会議（ＮＥＣ）委員長は、両国の交渉担当者が実際に顔を合わせて協議することは良い兆候であるとの見方を示している。
米企業決算は、これまでに第２・四半期決算を発表したＳ＆Ｐ総合５００種の構成銘柄の約８０％が予想を上回るなど、おおむね好調。通年業績見通しを引き上げた手コカ・コーラが６．１％高で終了したほか、通年の売上高、利益見通しを引き上げた工業コングロマリットのユナイテッド・テクノロジーズは１．５％高で取引を終えた。
トランプ大統領と議会指導部が前日、２年間の借り入れ権限の延長と歳出枠の設定で合意したことも株式相場を支援。イートレード・フィナンシャル（ニューヨーク）の投資戦略担当バイスプレジデント、マイク・ローウェンガート氏は「連邦債務上限引き上げ合意は、成長に対する疑念などが取り除かれたことで、すべてのセクターに対する朗報となる」としている。
このほか、連邦準備理事会（ＦＲＢ）が来週の連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）で利下げを決定するとの観測も株価押上げ要因となっている。
市場は週内に相次ぐ「ＦＡＮＧ」銘柄の決算に注目。フェイスブック<FB.O>は２４日、アマゾン・ドット・コム<AMZN.O>とグーグルの持ち株会社アルファベット<GOOGL.O>は２５日に決算を発表する。ＣＦＲＡの首席市場アナリスト、サム・ストバル氏は「こうした銘柄が市場に占めるウエートは大きいため、決算結果が思わしくなければ、株式市場は広範なマイナスの影響を受ける」と述べた。
個別銘柄では、損害保険大手トラベラーズ<TRV.N>が１．５％安。四半期決算は利益が予想を下回った。玩具メーカーのハスブロ<HAS.O>は９．９５％高。四半期決算は売上高が予想を上回った。
ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を１．８６対１の比率で上回った。ナスダックは１．３５対１で値上がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は６０億株。直近２０営業日の平均は６４億株。
＊本文２段落目の「北京」を「上海」に訂正しました。
終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株３０種 27349.19 +177.29 +0.65 27231.8 27368.8 27204.5 <.DJI>
6 1 8
前営業日終値 27171.90
ナスダック総合 8251.40 +47.27 +0.58 8242.50 8251.83 8193.89 <.IXIC>
前営業日終値 8204.14
Ｓ＆Ｐ総合５００種 3005.47 +20.44 +0.68 2994.74 3005.90 2988.56 <.SPX>
前営業日終値 2985.03
ダウ輸送株２０種 10717.60 +94.68 +0.89 <.DJT>
ダウ公共株１５種 813.07 -5.51 -0.67 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 1573.27 +19.18 +1.23 <.SOX>
ＶＩＸ指数 12.63 -0.90 -6.65 <.VIX>
Ｓ＆Ｐ一般消費財 976.68 +5.60 +0.58 <.SPLRCD>
Ｓ＆Ｐ素材 372.92 +7.26 +1.99 <.SPLRCM>
Ｓ＆Ｐ工業 661.01 +8.08 +1.24 <.SPLRCI>
Ｓ＆Ｐ主要消費財 617.82 +3.86 +0.63 <.SPLRCS>
Ｓ＆Ｐ金融 469.93 +5.28 +1.14 <.SPSY>
Ｓ＆Ｐ不動産 229.88 +2.31 +1.01 <.SPLRCR>
Ｓ＆Ｐエネルギー 467.32 +1.25 +0.27 <.SPNY>
Ｓ＆Ｐヘルスケア 1065.93 +6.54 +0.62 <.SPXHC>
Ｓ＆Ｐ通信サービス 166.27 +0.50 +0.30 <.SPLRCL>
Ｓ＆Ｐ情報技術 1440.39 +7.95 +0.55 <.SPLRCT>
Ｓ＆Ｐ公益事業 303.77 -1.87 -0.61 <.SPLRCU>
ＮＹＳＥ出来高 7.30億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 21700 + 100 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物9月限 円建て 21695 + 95 大阪比 <0#NIY:>
