【解説】買収額1兆2000億円。アサヒの「海外戦略」を整理する
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世界のビール業界の力関係が良く分かる解説です。世界のビール業界は今後もABIを中心に動き、その影響を日本の大手ビールメーカーがプラスに変えるのか、マイナスで受け止めダメージを負うのか、とういうことになります。もう世界の上位には食い込めないので、世界的な戦略でには差別化、ニッチ化ということになると思います。我々は日本国内で差別化、ニッチ化を図って成長していますが、今後の大手の戦略はやっぱり注視しておかないといけません。大手の動きに興味津々です。
アサヒGHDとして過去最高の買収額である1兆2000億円。
日本企業による海外企業の買収としても、歴代7位にランクインします。
買収先はオーストラリアの最大手・カールトンアンドユナイテッドブルワリーズ。製造している「カールトン・クラウンラガー」などは日本でも飲まれています。
アサヒは、国内酒類の売上の比率が全体の43%をも占めています。そのため、国内市場が縮小すると大きな打撃を受ける可能性が高い。そうした中、踏み切られたのがこの巨額買収です。
しかし、オーストラリアのビール市場も年々縮小しています。そのためABIも売却を決めた、という見方もできるかもしれません。
そうした市場で、アサヒがどう戦っていくのか、注目していきたいです。下記が会社リリース。
買収するCarlton、単年度ではなく継続的に、売上が約23億豪ドル前後、何より営業利益が10億ドル前後で、営業利益率が5割弱。EBITDAと営業利益で5000万豪ドルほどの差しかないので償却起因ではない。
ちなみにアサヒは10%ほど、キリン13%、AB InBev32%といった具合。こんなに高い要因が何なのか、気になる(開示で「順売上高」と書かれているのも気になる点)。
https://www.asahigroup-holdings.com/ir/19pdf/190719.pdf