［ニューヨーク ２５日 ロイター］ - 米国株式市場はハイテク株の売りが下げを主導する中、下落して取引を終えた。貿易を巡る懸念がくすぶり、一連の経済指標が失望を誘う中、様子見気分が強かった。
また、パウエル米連邦準備理事会（ＦＲＢ）議長はこの日の講演で、ＦＲＢは「短期的な政治圧力から隔絶」していると表明し、トランプ大統領の利下げ要求をけん制した。
金融政策については、米経済が堅調に推移すると見込まれる一方、通商問題などを巡る不確実性が利下げの根拠になり得るかどうかを見極めようとしていると説明。パウエル議長の講演後、主要３株価指数はマイナス圏で取引を終えた。
一方、セントルイス地区連銀のブラード総裁は、７月の連邦公開市場委員会（ＦＯＭＣ）で５０ベーシスポイント（ｂｐ）の利下げが必要だとは考えていないと述べた。ブラード氏は先週、今月のＦＯＭＣで反対票を投じたことについて、低インフレと経済成長見通しを巡る不透明感により利下げが正当化されると感じたと述べていた。
チェース・インベストメント・カウンセルのピーター・タズ社長は「パウエル、ブラード両氏の発言は、７月に利下げがない可能性も示唆した」と指摘。「同様に、先週は２０カ国・地域（Ｇ２０）首脳会談（サミット）で何か前向きな内容が出るとの期待が高まったが、会議が近づくにつれ楽観論は少し後退している」と述べた。
米政府高官は、トランプ大統領が今週予定されているＧ２０での米中首脳会談について、貿易摩擦に関する中国側の立場を確認する機会とみており、「どのような結果になっても満足」と考えていると述べた。
この日の経済指標では、５月の新築一戸建て住宅販売と６月の米消費者信頼感指数がともに予想を大きく下回った。
Ｓ＆Ｐ５００の主要１１セクターのうち１０セクターが下落。情報技術株<.SPLRCT>と通信サービス<.SPLRCL>の下げ幅が大きかった。
金利に敏感な銀行株<.SPXBK>は０．６％安。米１０年債利回り<US10YT=RR>は節目の２％を下回った。
製薬大手アッヴィ<ABBV.K>は１６．３％下落。アイルランドの製薬会社アラガン<AGN.N>を約６３０億ドルで買収すると発表した。
食肉加工大手のタイソン・フーズ<TSN.N>とピルグリムズ・プライド<PPC.O>はそれぞれ１．１％と１．３％下落。米司法省が価格つり上げの疑いで捜査に着手した。
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を２．０１対１の比率で上回った。ナスダックでは１．７７対１で値下がり銘柄数が多かった。
米取引所の合算出来高は７０億５０００万株。直近２０営業日の平均は７０億２０００万株。
終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード
ダウ工業株３０種 26548.22 -179.32 -0.67 26731.6 26752. 26527. <.DJI>
1 31 66
前営業日終値 26727.54
ナスダック総合 7884.72 -120.98 -1.51 8005.27 8007.3 7879.1 <.IXIC>
1 6
前営業日終値 8005.70
Ｓ＆Ｐ総合５００種 2917.38 -27.97 -0.95 2945.78 2946.5 2916.0 <.SPX>
2 1
前営業日終値 2945.35
ダウ輸送株２０種 10109.91 -87.48 -0.86 <.DJT>
ダウ公共株１５種 821.40 -5.99 -0.72 <.DJU>
フィラデルフィア半導体 1391.12 -20.96 -1.48 <.SOX>
ＶＩＸ指数 16.28 +1.02 +6.68 <.VIX>
Ｓ＆Ｐ一般消費財 933.85 -10.13 -1.07 <.SPLRCD>
Ｓ＆Ｐ素材 363.43 0.00 0.00 <.SPLRCM>
Ｓ＆Ｐ工業 643.50 -4.74 -0.73 <.SPLRCI>
Ｓ＆Ｐ主要消費財 604.77 -0.32 -0.05 <.SPLRCS>
Ｓ＆Ｐ金融 449.17 -1.60 -0.35 <.SPSY>
Ｓ＆Ｐ不動産 230.09 -3.15 -1.35 <.SPLRCR>
Ｓ＆Ｐエネルギー 462.36 -3.85 -0.83 <.SPNY>
Ｓ＆Ｐヘルスケア 1075.31 -4.44 -0.41 <.SPXHC>
Ｓ＆Ｐ通信サービス 163.10 -2.65 -1.60 <.SPLRCL>
Ｓ＆Ｐ情報技術 1352.02 -25.31 -1.84 <.SPLRCT>
Ｓ＆Ｐ公益事業 307.71 -1.93 -0.62 <.SPLRCU>
ＮＹＳＥ出来高 9.23億株 <.AD.N>
シカゴ日経先物9月限 ドル建て 21055 - 25 大阪比 <0#NK:>
シカゴ日経先物9月限 円建て 21040 - 40 大阪比 <0#NIY:>
