【1勝30敗】急成長ベンチャー3社に学ぶ「資本政策」の不都合な現実
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「資本政策の理想と現実」というお題でインタビュー頂きました!
再度要約をすると、
①当社はシード・アーリーの時期にミッション・ビジョンに賭けて頂ける方に恵まれ、あるのは事業計画のみだったり開業してもまだペルーに投資をするファンドがあるだけという(当時の日本の一般の方からしたら)怪しい状況でもファイナンスをさせて頂けた(ここでみなし優先株式という仕組みを活用)
②第2の死の谷越えといわれる「シリーズB越え」を、またミッション・ビジョンに賭けていただける方にサポートを頂き、さらに状況に即したオーダーメイドCBも発行することでなんとか成し遂げることができたが、そういうやり方は明らかにもう最後にすべきだった
③ミドル・ステージにはいったところでプロCFOに参画してもらえ、それまでの全員野球での資本政策を、みんなでプロCFOに託すことで資金調達の状況は一変(本文には書いていませんが、CFOの坂本は売上管理、コスト管理の徹底や財務的な観点からみた経営戦略も行っており、CEOである私はプロダクトも含む事業や全体的な経営戦略、組織運営に専念できるようになりできることが劇的に変化した)
という3つのステージについてお話をさせて頂いています。今回、3社に「資本政策」を中心にお話を伺いしました。
PLAID CEO倉橋氏「資本政策とは『どのような仲間と、どこまで行きたいのか』を考え、『ミッション・ビジョンに到るルート』を思考すること」
クラウドクレジットCEO杉山氏「起業家がいくら『なぜ理解してくれないんだ!』と思ったところで、投資家が知りたい情報を投資家の言語で見せなければ、投資家に理解してもらうことはできません」
ウェルモCEO 鹿野氏「VCや株主選びは、結婚と同じで『相性がすべて』と言っても過言ではない」
と、リアルな実感から、かなり高度(テクニカル)な内容まで厚みのあるお答えをいただきました。
お蔭で、資本政策を考えることが、“自社をどうしていきたいかを考えること”というマクロなテーマともつながっているということが、十分に伝わる内容となりました。スタートアップにおいて数ある意思決定の中でも極めて不可逆なものが資本政策だと思います。お金を集めた事実とそのサイズがフォーカスされやすいですが、目指す事業、戦略、チームがそこに表れます。
記事冒頭に「日本の起業家よ、"射程"の長いビジョンを描け」とありますが、その射程、すなわち目線を尺度にした意思決定を、資本政策のみならず実行し続けられるか。目指す事を成せるかの分岐点がそこだと考えていて、我々もチャレンジし続けています。