【瀧口範子】「ロボットの最前線」は5年間でどう変貌したか
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注目のコメント
なかなかに興味深い記事。
ロボットという言葉にワクワクしながらも、
そこにはお金を投じることができないというジレンマがあるのかと思います。
特にヒューマノイド型に対しての財布のひもは固そう。
「あなたは、ドラえもんや鉄腕アトムにいくらのお金を払えますか?」
と、問われている気がするのです。
ひょっとして需要の価格弾力性が低いのかもしれません。
われわれ日本人が(潜在的に)ロボットに求めるのは「万能性」。
アトムにしろ、ドラえもんにしろ、人型であるが故に特化した機能性ではなく、
あらゆる状況に対応できる万能性を求めていると思うのです。
そして、経済学の原理に則れば、提供される価値が曖昧になればなるほど、需要を喚起することが難しくなります。つまり、需要の価格弾力性が低くなりがちなのです。
なかなかに悩ましい問題ですね。ロボットに人間と同じような動きを求めすぎると、コストが無駄に高くなってしまうと思う。用途に合わせた設計にして確実に役に立つものを作っていったほうが、結果的にロボット産業が育つ気がする。
イノベーションでは、いつもテクノロジーが先を行き、ユーザーのニーズが後から追いついていくことになります。ユーザーの認識や生活スタイルがロボットを受け入れられる状況になり、ニーズに見合ったテクノロジーが安く利用できるようになるタイミングで、提供できるかが問題になります。要は、「いつ出すか」です。二コラ・テスラ博士が100年先を行った研究をしていたものの、全くユーザーに受け入れられなかった話は有名ですね。
今はまだロボットと一緒に生活するスタイルは確率していないと思います。顧客にニーズはあるものの、まだ違和感があるロボットに高額のお金を出すことはないでしょう。それでも、単純作業はロボットに全てやらせるという物流ロボットのような世界観は出てきています。ロボットとの共同生活やコラボレーションは難しいものの、ロボットが少しずつ我々の世界に入ってきていると感じます。
ロボットと協働できるところを協働すれば、我々も新しい付加価値をだせるように変わっていく余裕が出てきますし、何より便利になります。ロボットがいる世界観を楽しみにしつつ、我々の未来の生活や仕事について考えたいです。