サウジ記者殺害、皇太子の関与「信じるに足る証拠あり」国連特別報告者
www.afpbb.com
82Picks
コメント
注目のコメント
この報告は100ページにおよび、殺害の証拠が検証され、殺害犯(=サウディアラビア政府)に対して取られるべき対応が勧告されています。
報告者が主に根拠としている証拠は、すでに広く報道されている、殺害の実行犯たちが、殺害前から殺害後までを通して交わしていた会話の録音です。注射を打って殺害し、ノコギリで解体して運び出す過程が明らかになっています。この録音は、トルコ政府が入手したものですが、米国政府にも共有されています。報告者はこの録音を聞いたとのことです。ただし、この録音だけでは、サウディアラビア王太子が殺害を指示した証拠としては十分ではないと見られています。
この録音とは別に、サウディアラビア王太子による通信をCIAが傍受していた記録があるともいわれています。国連の報告者は、その記録にはアクセスできていないとのことです。
報告者は、国際的な捜査と司法がサウディアラビア政府に対して行われるべきであると勧告しています。この報告書は、国連人権高等弁務官が委託したもので、報告者は人権NGOの活動で知られたカラマール氏です。国連人権高等弁務官には、捜査や司法の権限はありません。
国際的な捜査と司法ができるのは、人道に対する犯罪を対象とした国際刑事裁判所です。しかし、本件で国際刑事裁判所が動くのは、難しいでしょう。この事件後、サウジアラビアにおいては、ムハンマド皇太子は容疑者ではなく、裁く側の委員長を務めていた。そしてトカゲの尻尾切りで、複数の下っ端が死刑判決を降されている。これが、この国の実態だ。それでも国際的にアンタッチャブルというのも、悲しい世界の現実。