ＥＣＢ総裁、物価回復に決意 「インフレ低調なら再度緩和」

コメント

注目のコメント

• 井上 哲也

  野村総合研究所 金融デジタルビジネスリサーチ部　シニア研究員

  ・2019年06月19日

  類似の記事に専門家がコメントされているように、この発言自体は前回の政策理事会後の記者会見と整合的な内容です。つまり、ドラギ総裁は、フォワードガイダンスの延長が正常化戦略の修正ではなく、金融緩和への転換に繋がる可能性もあることを明言していた訳であり、結果的には、必ずしも正しく伝わっていなかったことになります。
  
  そうした結果論はともかく、トランプ大統領が通貨安政策と批判したことも興味深く思えます。こうした批判が様々な「お作法」に沿ったものでないことは事実ですが、ユーロ圏での金融緩和にとって活用しうる波及メカニズムがユーロ安であることも否定しがたいところであり、こうした批判が「痛いところ」を付いていることも事実だからです。