【斎藤祐馬】「スタートアップ新時代」に知っておきたい起業のイロハ

2019/6/19
最前線で活躍するイノベーターたちの講義をオンラインでお届けする動画講義『MOOC』。
先月からは「起業・新規事業」特集をスタートしている。
本日はその第四弾として、デロイトトーマツベンチャーサポート 代表取締役社長 斎藤 祐馬氏の「ゼロから始めるスタートアップ」を配信する。
近年、活況を呈している日本のスタートアップ業界。起業家だけでなく、大企業の新規事業担当者も熱い視線を送る。
スタートアップが活況を極める現代で「自分も起業したい」と考えるビジネスパーソンも多いはずだ。
そこで本講座では、スタートアップ支援において国内でも有数の実績を持つ斎藤氏がスタートアップの「イロハ」を伝授。
起業家のみならず、スタートアップとの提携を模索するビジネスパーソンも参考になるだろう。
今回は、無料公開中の第1話の内容を中心に本講座の全体像を紹介する。
無料公開中の第1話はこちら

世界でもっとも起業しやすい国は?

斎藤 皆さんに1つ質問があります。
世界で一番起業しやすい国はどこでしょうか?
世界中を回って起業家に会ってきましたが、個人的には「日本」が最も起業しやすい国だと思います。
ここではその理由をご説明しましょう。
スタートアップを取り巻く環境として、まずお金を投資するVCがいます。
リーマンショック直後はVCがほとんど投資せず、日本のベンチャー経営者は「お金が集まらない」と嘆いていました。
しかし現在は起業家もお金を集めやすくなり、状況はかなり好転しています。
取引先の大企業にも変化があります。以前はベンチャー企業に見向きもしませんでしたが、この2,3年は生き残りをかけてベンチャー企業と組むようになりました。
さらに政府にも動きがありました。2010年ごろはベンチャー企業を支援する政策はほとんどありませんでしたが、安倍政権になってから「J-Startup」など様々な政策が誕生しています。
そしてベンチャー企業を取り上げるメディア。2008年ごろはほとんどベンチャー企業の記事はありませんでしたが、現在は新聞を開いたらベンチャー企業の記事が目に入ってくるようになりました。
これもとても大きなことです。
このように日本は世界的にも類を見ない、起業しやすい環境が整ってきました。
そこでこの講座では、これから起業する方やスタートアップとの連携を模索する大企業の方に「起業のイロハ」をお伝えします。
例えば、「株」と「借り入れ」どちらが資本政策に適しているのか。
また組織づくりは「壁」に直面することがあります。スタートアップがぶつかる「20人の壁」、「50人の壁」をどう乗り越えるか。
そして「Jカーブ」というベンチャーが乗り越えるべき最も大きな壁をどう超えていくか。
講座を通じてお伝えしますので、ぜひご覧ください。

「約3分×10回」でスタートアップの基礎を学ぶ

「ゼロから始めるスタートアップ」では、第2話以降でその内容を詳細に解説する。
第2話以降のタイトル、内容は以下のとおり。
「起業で最も重要なのは"ミッション"だ」と語る斎藤氏。
しかし、ミッションと聞いてもピンとこない人がほとんどではないだろうか。
本講義ではミッションの発見するヒントを伝授。視聴していただくと、あなたのミッションを見つけるきっかけが掴めるはずだ。
「ミッションを発見したら次はそれを”育む”こと」。
これを実現するために斎藤氏が推奨するのが、ミッションを「語る」ことだ。
なぜミッションを語るのが重要か?その理由が明かされる。
ミッションを明確にして、それを具現化するためにスタートアップを立ち上げたら、いよいよビジネスモデルの構築に取り掛かる。
しかしビジネスモデルは闇雲に構築すれば良いものではない。
スタートアップを成功に導くビジネスモデルの「3本柱」を斎藤氏が解説する。
企業にとって欠かせないのが、成長をドライブさせる「優秀な人材」だ。
自分が持っていない力を持ち、個性あふれる最強チームを築くにはどうすれば良いのか。
斎藤氏はそれを実現するために「3つのポイント」があると言う。果たして、優秀な人材を自社に招く方法とは?
近年、日本のスタートアップの資金調達方法が多様化し、環境が好転していると指摘する斎藤氏。
しかし調達手段が多いほど、どのような手段を取るか迷ってしまうものだ。
本講義では、スタートアップにとって成否を分ける資金調達の指針について講義する。
スタートアップ経営者が乗り越えるべき壁ーー。
斎藤氏はそれを「Jカーブ」という概念を用いて説明する。
特にJカーブの谷にあたる部分はスタートアップにとって最も苦しい時期だ。
そこからどう這い上がるか、斎藤氏が困難な時期を乗り越える術を伝授する。
「本物であるか、そして本物であることを伝えられるか」。
斎藤氏は社会を変えるスタートアップの条件としてこの2つを挙げる。
特に自社の存在が世の中で認知されるには「メディアとのコミュニケーションが鍵を握る」と語る。
スタートアップがメディアに取り上げられるために必要なことは何か。斎藤氏がメディアを惹きつけるコツをお伝えする。
スタートアップの分岐点の一つに斎藤氏は「大企業とのアライアンス」を挙げる。
しかし大企業とアライアンスを組む上でコツがあり、これを掴めないと実現は難しい。
本講義では大企業とのアライアンスを成功させるキーポイントについて斎藤氏が解説する。
近年、大企業からスタートアップとのアライアンスを求めるケースが増えつつある。
特に従来のR&D型だけでなく、大企業のベンチャーキャピタル(CVC)を通じた投資も増えている。
しかし斎藤氏は「お金を投資するだけでは不十分」と指摘する。
スタートアップにとってお金以外に必要なものは何か?大企業、スタートアップの両者がWin-Winになる条件を解説し、本講座を締めくくる。
アカデミア会員の方は、アプリにて全エピソードを視聴いただけます。詳細は以下の画像をクリックしてサイトをご覧ください。