【3分図解】株主総会シーズン。リクシルや日産から見える注目点

2019/6/17
会社の「経営陣」は、いまや社長が自由に選べない時代になった。
6月下旬に集中する株主総会。今年の最大の注目点は、社長や取締役の続投・選任を巡る、投資家と企業側のバトルだ。
例えば日産自動車。経営陣と親会社・仏ルノーとの亀裂が深まり、カルロス・ゴーン元会長逮捕後に同社を率いる西川廣人CEOの続投にも、疑問の声が出ている。
また、混迷を極めるLIXILグループ(リクシル)では、創業家・現会長と前CEOが、取締役候補を巡り真っ向から対立。
その他の企業でも、コーポレートガバナンス(企業統治)、株主還元、収益性などに問題があるとして、現経営陣の方針に投資家が反対票を投じようという動きが目立つ。
日産やリクシルの事例を中心に、今年の株主総会の注目ポイントを3分でアップデートしよう。

泥沼化する「ゴーン後」の日産

特別背任容疑などによるゴーン元会長逮捕を受けて、ガバナンス強化を進める日産自動車。
「不正の責任」は西川CEOにもあるとして、議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)とグラス・ルイスは株主総会において、同氏の取締役選任に反対する見込みだ。
さらに日産は、日産株の43%を保有する親会社、仏ルノーとの対立という意味でも逆風下にある。
日産は現在、経営の透明性を高めるために、委員会設置会社への移行を進めている。