【新】偽造・現金バブル・キャッシュレス。お札400年目の大変化

2019/5/27

新紙幣発表当日に「偽札摘発」

20年ぶりに1万円札、5000円札、1000円札の「顔」が変わる。
4月9日、政府は新紙幣への切り替えを発表した。新しいお札は2024年度前半にお目見えする。
くしくも同じ4月9日、台湾では聖徳太子の旧1万円札の偽札が、2万3000枚近くも押収された。中国から輸入した偽1万円札を、1枚8000~8500円で売りさばいていたのだという。
なぜ、聖徳太子なのか。
聖徳太子の旧1万円札の発行開始は1958(昭和33)年。だが、今でも普通に買い物等で使うことができる。しかも、現在の1万円札に比べれば偽造が容易で、昨今ではめったに見かけることもないため、真贋の区別もつきにくい。
台湾で摘発された聖徳太子の偽1万円札は、実はこの1~2年で日本にも出回っており、警察は台湾当局と連携して、中国人グループの国際偽造団を追ってきた。
洋の東西を問わず、お札が刷られる限り偽札づくりがなくなることはない。

明治時代の「1円札」も使える

偽造防止技術で世界最先端を走る日本では、偽札の枚数はユーロの1/216、米ドルの1/638でしかない。
(写真:Horacio Villalobos/Corbis via Getty Images)