インドネシア、45兆円強のインフラ計画―空港や発電所など建設
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インドネシアがさらなる発展のために大規模なインフラの整備を必要としていることは確かです。広大な国土と人口は数多くの島々に分かれており、ジャワ島やスマトラ島といった主だった島は山がちです。LCCがずいぶん発達してはいますが、バスに何日も乗らないとたどり着けない町などもいくらでもあります。そういった地域をつなぎ、電力を供給することで、生産地と消費地をどんどん増やしていくことができます。
問題は財源です。インドネシアは、世界中の途上国がそうであるように、企業や個人から取り立てることのできている税金はごく限られたものです。歳入は天然資源頼みの部分がかなり大きいですが、サウディアラビアほどにはインフラに避ける余地が大きいわけではありません。2億5千万人の人口は、教育や医療でもさらなる歳出を必要としています。
となると、借款ですが、それも簡単ではなく、もしこれ以上中国やAIIBから何兆円も借款や融資を受けるのであれば、さすがにインドネシアでも政治的な争点になるでしょう。ADBの強気なアジア向けインフラ投資見通しを裏付けるニュースですね。
インフラ輸出も日本政府の重要な戦略分野ですから、日本企業にもできるだけ恩恵が及ぶことを願います。GDPの伸び率に低下傾向が見られる中、インフラ開発など過去5年間の政権運営の実績を訴えて大統領選に“辛勝”したジョコ大統領が「経済成長の加速」を目指すのは自然な流れであるように感じます。インフラ投資に加え、他のアジア諸国を追って政策金利の引き下げなどもひょっとしたら望んでいるかもしれないな・・・ (@_@。
インドネシアは外国への債務を抱える経常赤字の国で、ジョコ大統領が就任した2014年くらいから、政府債務の増加が続いています。一時に比べれば下げ止まってはいるものの、通貨ルピアは決して強くない。景気刺激が行き過ぎて、通貨の不安定さが増さないか、多少気にならないでもありません。アジア通貨危機の最中の1997~8年に、香港をベースにインドネシア向け債権の回収に走った人間のさがかしら (^^;