【3分解説】グーグルも注目。無敵ダイキンの次なる「勝ち筋」

2019/5/15
ダイキンといえば、日本が世界に誇る空調機器のトップ企業だ。
創業100年近い老舗企業ながら、この15年強で売上高は約4倍、そして海外での売上高が8割を超えるグローバル企業に成長している。日本の製造業が停滞する中で、数少ない"勝ち組”だ。
5月9日に発表した2018年度の通期決算でも売上高は前年比8.3%増の2兆4811億円、営業利益は8.9%増の2763億円となり9期連続の増収増益、6期連続で過去最高の売上高・営業利益を更新した。
数字だけを見れば、順風満帆に見えるが、ダイキンは全くスキを見せる気配はない。
「愚直なまでの実行力、人の力で、時代の変化を先読みできるかが経営のカギだ」
だが、十河政則CEOは、報道陣による共同インタビューで、こう強調し、急速に変化するテクノロジー環境への危機感をにじませた。そして、その危機感にこそ、ダイキンの強さの秘訣がある。NewsPicks編集部はダイキンの次なる針路と課題について、3つのポイントに絞って解説していく。
十河政則(とがわ・まさのり)1949年1月11日生まれ。70歳。ダイキン工業株式会社代表取締役社長 兼 CEO。1973年にダイキン工業に入社し、2014年より現職

①強烈なAI・IoT人材戦略

「以前、(パナソニック社長の)津賀(一宏)さんに『世界中でダイキンさんの空調にいじめられているが、AIoT時代になればウチにもチャンスはある』と言われたんです」