【池田光史】NewsPicks編集長就任のご報告と、新しい「王道」

2019/5/7

NewsPicksは、「次なる高み」へ

NewsPicks編集部の池田です。令和に改元したばかりの本日5月7日付けで、NewsPicksの新編集長に就任しました。
僕の掲げるビジョンは1つ。日本だけに閉じない世界視点を持ち、「次に起こること」を捉えていくメディアにしたい。
これまでのニッチなフェーズを終え、NewsPicksこそ次世代の「経済メディアの王道」といわれるようになりたい。つまり、「時代をつくる全ての人々」をエンパワーしていきたい。
もともとユーザベースグループは、『経済情報で、世界を変える』というビジョンを掲げています。
このビジョンを具体的にサービスやコンテンツに落とし込むために、新しいNewsPicksは何をすべきか。
僕なりに問いを立てていくと、次のようになります。
「時代をつくる全ての人々が、前のめりで読みたくなるメディアとは何か?」
そうしたことを考え抜く責任者。NewsPicksが「次なる高み」を目指すなら、編集長という仕事にも再定義が必要かもしれません。その役目は、常にカタチを変化させながら進んでいくことになるはずです。
そして、「情熱」を同じくする人たちが集まっていること。これこそがNewsPicksの強みでもあり、カルチャーでもあると信じています。

新生NewsPicksが示す「世界観」

時代の変わり目を捉えてゆくために、僕たちNewsPicks編集部は、これまで数多くのオリジナル特集記事をお届けしてきました。
それらを今一度整理しつつ、これからは僕たちが考える「王道の経済コンテンツ」を、より充実させていきます。
新生NewsPicksが長期的に追う「3つの世界観」を、ここで表明します。

1. New Economy─新しい経済圏

グローバリゼーションという地球規模の大きなうねりを捉え続けるべく、NewsPicksはヒト・モノ・カネの動きと、その背景にあるテクノロジーの最前線を追ってきました。
人類が人為的に引いてきた国境という名の境界線を眺めるだけでは、もはや世界を捉え切れなくなっています。
データ資本主義、所有の終わり、GAFA、ベーシックインカム、ブロックチェーン、移民……こうしたダイナミックな変化を、より深く鋭くえぐっていきます。

2. Asia as No.1─アジアの世紀

平成の30年間を一言で振り返れば、日本の「壊滅」でした。
ケヴィン・クワンが2013年に発表した小説『クレイジー・リッチ・アジアンズ』を原作にした、2018年公開のアメリカ映画『クレイジー・リッチ!』の大ヒットにも見られるように、世界が「アジアの勃興」に注目する中、その中心に日本の姿はありません。
経済的にも精神的にも、クールなカルチャーすらも、とっくにアジアを「追う」立場に日本がいる。そうした事象を、日本を含めたアジア中から、徹底レポートしていきます。
そこに、これからの日本にとって真のレッスンが潜んでいると思うからです。

3. Future Mind─未来の知

最後の世界観は「フューチャー・マインド(未来の知)」です。
未来の知能とは何か。新しい知は、いかにして生まれるのか。そして、世界中の頭脳たちは今、どこに向かっているのか。
王道の経済メディアとは、つまるところ人間と、その経済活動を観察していくことに他ならない。その人間をつくりあげる「知」に迫り、未来の兆しを浮き彫りにしていきたい。
NewsPicksは、こうした大局的な3つのフレームで長期に取材をしていくことで、新しい現実を捉えていきます。
そして、まだ見ぬ高みへ。僕自身、すべての情熱を注いで参ります。
池田光史(いけだ・みつふみ)NewsPicks編集長
1983年鹿児島生まれ。2007年東京大学経済学部卒業後、ダイヤモンド社入社。書店営業を経て、週刊ダイヤモンド編集部。金融、日銀・財務省、自動車業界を担当。2016年4月よりNewsPicks編集部。2018年、新しいニュース報道のあり方を模索するプロジェクト「News Update!」を立ち上げる。同年の特集「テスラの狂気」では世界初のギガファクトリー内部写真とテスラの内情をスクープ、世界的な反響を呼んだ。主な担当特集に「電池ウォーズ」「マクドナルド進化論」「インスタエコノミー」「ベンツ解体新書」「ゴーン事変」など多数。
(デザイン:九喜洋介)