[30日 ロイター] - 米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)<AMD.O>が発表した第1・四半期決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。データセンターやサーバー向けチップの販売増が寄与した。

決算を受け、同社株は引け後の時間外取引で6%上昇した。

同社は第2・四半期の売上高について、約15億2000万ドルプラスマイナス5000万ドルと予想。アナリストの予想と一致した。

スタイフェル・ニコラウスのアナリスト、ケビン・キャシディ氏は「AMDの決算とガイダンスは特に同業インテルが先週示したさえない見通しと比べると非常にポジティブだ。AMDはPC、CPU、GPU、サーバーCPUの市場シェアを拡大しつつあると思う」と語った。

インテル<INTC.O>が先週発表した第1・四半期決算は、中国の需要が予想より軟調だったことが響き、データセンター向けの売上高が市場予想を下回った。同社は通年の売上高見通しも引き下げた。

AMDの第1・四半期売上高は12億7000万ドル。前年同期比22.7%減少したものの、リフィニティブのIBESデータによるアナリストの予想平均(12億6000万ドル)を上回った。

サーバー向け事業を含むエンタープライズ組み込み・セミカスタム部門の売上高は17%減の4億4100万ドル。ファクトセットがまとめたアナリストの予想(4億1020万ドル)を上回った。

純利益は1600万ドル(1株当たり0.01ドル)。前年同期の8100万ドル(同0.08ドル)から減少した。

一時項目を除いた1株利益は0.06ドルで、市場予想の0.05ドルを上回った。

AMDのリサ・スー最高経営責任者(CEO)はアナリストとの電話会見で、第1・四半期は、昨年の仮想通貨下落に伴い積み上がったグラフィックカードの在庫調整が進んだとし、年間を通じて在庫状況がさらに改善するとの見通しを示した。

次世代の7ナノメートルチップが第3・四半期に市場に投入される見通しで、2019年下半期のGPU(画像処理用の高性能チップ)の売り上げに寄与するという。

AMDの粗利益率は41%に改善した。