[フランクフルト 26日 ロイター] - 独自動車大手ダイムラー<DAIGn.DE>が発表した第1・四半期決算は、支払利息・税金控除前利益(EBIT)が前年同期比16%減少した。

7億1800万ユーロの一時利益を計上したが、メルセデスベンツの乗用車販売が4%減少したほか、原材料コストや投資の増加が響いた。

EBITは28億ユーロ。アナリスト予想は28億9000万ユーロだった。

ディーター・ツェッチェ最高経営責任者(CEO)は「予想通りだが、この凡庸な今年のスタートに満足することはできない。2019年の目標達成に向け懸命に努力する必要がある」と表明した。

メルセデスベンツの乗用車部門の売上高利益率は6.1%。前年同期の9%から低下した。中国販売が3%減少したことや利益率の低い小型車の販売が増えたことが背景。

ダイムラーの金融サービス部門は7億1800万ユーロの一時利益を計上した。ダイムラーとBMW<BMWG.DE>のモビリティー・サービス部門統合で評価益を計上した。

ダイムラー株は0710GMT(日本時間午後4時10分)現在、0.35%安。

ダイムラーによると、米アラバマ州の工場で新型スポーツ用多目的車(SUV)の車台を生産する際に問題が発生し、「GLE」モデルの生産に遅れが生じた。これを受けて、メルセデスベンツの乗用車部門の売上高利益率が低下した。

アルゼンチンでSUV「Xクラス」の生産を停止したこともコスト発生の原因となった。

ボド・ユッバー最高財務責任者(CFO)は、南米市場への高級ピックアップトラック投入は時期尚早との見方を示した。

ダイムラーは、今年の販売・売上高・EBITが小幅に増加するとの見通しを改めて示したが、実現にはコスト削減策の実施が必要になるとしている。

バン部門のEBIT利益率の予想は0─2%に下方修正した。従来予想は5─7%だった。

ジェフリーズのアナリスト、Philippe Houchois氏は「今年、低調なスタートとなったことを踏まえると、見通しはやや楽観的に感じられる」と述べた。

*内容を追加しました。