(ブルームバーグ): 日本ペイントホールディングスは17日、オーストラリアのデュラックスグループの全株式を38億豪ドル(約3000億円)で取得することを決定したと発表した。

取得価格は1株当たり9.80豪ドルを提示した。デュラックスグループの16日の終値に対し28%のプレミアム。8月中旬の取引完了を目指す。

日本ペイントは、アジアでの地位確立とグローバル成長の加速を中期経営計画に掲げている。豪州・ニュージーランドの塗料市場は安定成長しており、デュラックスは同市場で首位のシェアを占めている。世界の塗料需要の中で規模も成長余地も大きい建築用塗料事業で強みを維持し、事業基盤のさらなる強化を目指す。

デュラックスの全株主が保有する株式を現金で取得する予定で、買収資金については金融機関からの借り入れを想定、新株発行を伴う資金調達は予定していない。買収完了には、豪州会社法に基づきデュラックスの株主総会の承認のほか、同国裁判所による承認と外国投資審査委員会の承認などが必要となる。要件が充足されない場合には株式取得が実現しない可能性もあるとしている。

日本ペイントの17日の株価は前日比一時4%安の4245円と、1月以降で最大の日中下落率を示した。

(株価などを追加し更新します.)

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 堀江広美 hhorie@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:岡田雄至 yokada6@bloomberg.net, 鈴木偉知郎、堀江政嗣

©2019 Bloomberg L.P.