金融業界、LIBOR代替指標への移行加速すべき=FRB副議長
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注目のコメント
LIBOR代替の議論は、LIBOR不正で脆弱性が顕在化してから始まった(①はその不正についての記事連載)。
ただ齋藤さんもコメントされているように、会計面でも金融商品でも、LIBORがデファクトスタンダードだったために、現実論として代替がスムーズにいくのかというのは当初から懸念されていたリスク(②)。
③は一年ほど前の記事だが、LIBOR代替についてまとまっている。LIBORをベースとした取引は約4京円(!)。また本記事にあるSOFRは米国が進めている代替指標だが、イギリスではSONIAがある。代替指標については、④でのAmanoさんや自分のコメントも併せてご参照いただきたい。
①https://newspicks.com/user/9244
②https://newspicks.com/news/1564840
③https://newspicks.com/news/3043614
④https://newspicks.com/news/2932097Liborが廃止されることは会計上も非常に大きな問題を含みます。
まず、Liborを変動金利指標としてヘッジ会計を適用している場合、Liborが廃止されて代替指標に移った場合にはヘッジ会計の中止になるのではないかという議論があります。日本では日銀が、欧州ではIASBが、アメリカではFASBが、それぞれ議論に着手しています。
日銀:
https://www.boj.or.jp/paym/market/jpy_cmte/index.htm/
また、ヘッジ会計でなくても、変動金利の貸出金や債券についてLiborを参照している場合、それぞれ変動金利指標をどう変えるかということについて個別に又は債権者集会などで話し合う必要があるなどの問題も生じます。その場合、借り手は負債を、同じものを引き続き認識し続けるのか、新たに借り換えたとみなして処理するのか、という議論もあります。
そうした様々な問題も並行して議論が進まなければならないと思います。