【サイゼリヤ】メニューの値上げは、私が社長を辞めるときだ

2019/4/11
「サイゼリヤがメニューを値上げするときは、私が社長を辞めるときです」
4月10日、決算発表の席で同社の堀埜一成社長はこう述べた。
サイゼリヤと言えば、日本の「デフレの象徴」とも言われる外食産業において、まさに「安くて美味い」を地で行く企業だ。
サイゼリヤに行けば、チーズとソースが合わさった濃厚な味がたまらない「ミラノ風ドリア」がたった299円で食べられる。欲を出して「冷たいパンプキンスープ」を頼んでも149円だ。異常な安さである。
ガスト、ココス、デニーズ――。多くの競合店がひしめくファミリーレストランの世界で、サイゼリヤだけがこの異常な安さとクオリティを実現できたのは、オペレーションシステムの圧倒的な違いにある。
何しろ、店舗の厨房で調理をしない。包丁もなければコンロもない。
セントラルキッチンからきた食材を加熱だけでこなせるような、店舗に調理師が要らない作り込みを、早期から徹底してやってきたわけだ。
ところが、である。そんなサイゼリヤが今「ついに値上げに追い込まれるのでは」と株式市場で見られている。営業利益率が近年、低下し続けているからだ。
しかし、こうした見方を一蹴するかのように、堀埜社長ははっきりと否定した。
では、いかにして投資家たちを納得させてゆくのか。
外食産業の価格競争を大きく左右する、サイゼリヤの決算会見に今回、NewsPicksは注目。その内容をコンパクトにお届けしよう。

値上げトリガーは「10月の消費増税」