【マリッサ・メイヤー】なぜGoogleのデザインをシンプルにしたか

2019/5/12
1999年にGoogleの20番目の社員として加わり、エンジニア、検索広告、プロダクトマネジメント、マーケティングなど幅広い部門で活躍した後、2012年にYahoo!のCEOに就任。その中核事業がベライゾンに買収されるまで、事業立て直しに奮闘した。

華やかな外見とは裏腹に、徹底的に技術オタクなメイヤーに「Masters of Scale(マスターズ・オブ・スケール)」のリード・ホフマン氏がスケール戦略を聞いた(インタビューが行われたのは18年4月24日)。
Listen to Masters of Scale at applepodcasts.com/mastersofscale and follow us Twitter.com/mastersofscale.
ホフマン 広告チームの責任者はどのくらい務めたんですか?
メイヤー たしか1999年の6月から11月まで。その間にハワード・ゴビオフとジェフ・ディーンが広告チームに加わりました。
ジェフとハワードがデータベースの構築を担当し、私は大学の専門が人工知能(AI)だったので、クエリ・マッチングを担当した。あるクエリがあったら、そのうち何をデータベースにインデックス化するか決める仕事です。
(写真提供:Marissa Mayer)
いま聞くと信じられないと思いますが、当時、検索タームは売れると考えられていませんでした。
実際、こちらが提案しても、広告主は検索タームに関心を示しませんでした。彼らが買いたがったのはカテゴリ情報です。
そこで、「オープン・ディレクトリ」(無料のウェブディレクトリ)を活用することにした。当時一番有名だったのは「Yahoo! ディレクトリ」でしたが、これはYahoo!の権利がかかっているから利用できません。
だから、「オープン・ディレクトリ」をダウンロードして、クエリをそこに分類していきました。スポーツ、NFL、フィラディルフィア・イーグルスといったカテゴリ情報なら売れると思ったからです。
ホフマン あなたが手がけたシンプルで使いやすいデザインは、Googleがスケールする上で重要なカギになりました。あれが生まれた経緯は?