10連休中の医師争奪戦激化 「1日12万円」提示も 5月1日は最激戦
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お金のことを書くのはやや気が引けますが、日給の相場は、田舎にいけばいくほど上がる傾向にあり、記事に出てくるようなところは行くのに数時間かかるような場所なのでは、と思います。事情として、規模が小さめの慢性期の病院でも入院中の患者が急変した時に対応できるよう、常に誰か1人は医師が泊まり込みをしないといけないということがあり、担い手が少ないため報酬は上がる傾向にあります。
我々が「病院」と言われてイメージするような、規模の大きな急性期病院では、時給換算すると最低賃金クラスの値段で医師が働いている場合も、実は結構多いです。少し煽りの入った記事のように感じました。地理の悪い場所にある病院、人材を多く抱える大学病院との連携の薄い病院にとって、医師の確保は常に課題で、1日12万円の提示は10連休でなくとも珍しいことではありません。
今回の10連休に特殊性があるとすれば、大病院の多くが10連休とせず、少なくとも30-2日を通常営業に決めているため、年末年始などと比較し、休みになる医師が相対的に減るということでしょう。このため、医師の確保が難しいという側面はあると思います。
「「1日12万円」「歩合あり」「ゆったり日当直」。臨時に雇うための医師専門の求人サイト「Dr.アルなび」には、医療機関からの誘い文句が並ぶ。」とありますが、これらは1年365日大きく変わりなく見られる誘い文句ですので、この10連休の対策として見られる特別な広告では全くありません。
いずれにせよ、連休中も医師が必要なことは変わらない事実で、プラスの対価を支払って対応されていることは、無給医などの問題とは違って比較的健全な姿であり、記事の説く「連休中も医師に負担を押しつける形で、医療の現場が維持されている実態が浮き彫りになった」ニュースとはあまり感じません。今回の10連休で、長期一斉休暇の様々な問題点が浮き彫りになると思います。この経験を生かし、上からの強制休暇を増やすのではなく、一人ひとりが自由に休暇を取れるような社会に変わっていくことを望みたいです。