(ブルームバーグ): ソフトバンクグループにとって1000億ドル(約11兆円)はまだ十分でない。サウジアラビアも支援するビジョンファンドを通じ、テクノロジー分野のスタートアップ企業の勢力図を大きく塗り替えてきた同社は、同ファンドをさらに最大150億ドル上積みするため投資家と交渉している。協議に詳しい複数の関係者が明らかにした。

同ファンドは約2年間にハイテク企業に700億ドル強を投資した。ソフトバンクは現在支援する企業の株式購入を続ける十分な準備資金を残しながら今後も買収ペースを維持したい意向。その後、2番目のビジョンファンドの設立という一段と野心的な取り組みに臨む計画だと、関係者は部外秘情報だとして匿名を条件に話した。

ソフトバンクはビジョンファンドにさらに資金を注入するさまざまな方法を検討している。検討案には追加の資金調達のほか、サウジとアブダビ首長国の政府系ファンドを説得し返済を受ける権利を放棄してもらうことや、銀行借り入れの増額などが含まれる。資金調達条件はまだまとまっておらず、ディールが実現する確実性はないと関係者の1人は述べた。

ビジョンファンドとアブダビのムバダラ・インベストメントの広報担当者はコメントを控えた。サウジのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)に取材を試みたが返答はない。

原題:SoftBank Is Said to Seek $15 Billion More for Its Huge Tech Fund(抜粋)

--取材協力:Dina Bass、Peter Elstrom、Matthew Martin.

記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Giles Turner gturner35@bloomberg.net;サンフランシスコ Selina Wang swang533@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先:Mark Milian mmilian@bloomberg.net, ;Tom Giles tgiles5@bloomberg.net, Anne VanderMey

©2019 Bloomberg L.P.