(ブルームバーグ): 特別背任などの罪で逮捕、起訴されている日産自動車前会長のカルロス・ゴーン被告について、東京地検特捜部が同容疑で再逮捕する方針だと3日付の産経新聞が報じた。ゴーン被告は同日、ツイッターで11日の記者会見を実施する考えを表明していたが、朝日新聞はゴーン被告の弁護団がさらに早い段階での会見開催も検討していると伝えた。

産経新聞は、オマーンの友人側に日産資金を不正に支出したなどとして、会社法違反の容疑でゴーン被告を近く再逮捕する方針を固めたことが関係者への取材で分かったとしている。逮捕となれば4回目で、最高検と協議して最終決定するという。

ゴーン被告の弁護を担当する弘中惇一郎弁護士は2日の会見で、「検察が別の事件で追起訴する可能性がないとは思っていない」と発言。仏ルノーが、ゴーン被告によるオマーンへの不審な支出があった可能性について当局に通報したと報じられたことについて、「まだそれについてゴーンさんと話をしたことはない」と述べた。保釈後に検察から任意の事情聴取は受けていないことも明らかにした。

ゴーン被告は会社法違反(特別背任)や金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)で起訴されたが、3月6日に東京拘置所から保釈されていた

ゴーン被告は3日、ツイッター上に自身のアカウントを開設。「何が起きているのか真実をお話しする準備をしています」と日本語で投稿し、11日に記者会見を開く考えを明らかにしていた。日産は同被告をすでに会長から解職しており、8日に開催する臨時株主総会では取締役から解任する方針。

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