英議会、「合意なき離脱」拒否=経済混乱回避、延期長期化も
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昨日の離脱修正案否決に続き、これも想定通り。これで離脱の延期はほぼ決定でしょう。とはいえ、延命措置はごく短期間なので、メイ首相の窮地は全く改善していません。
仮に、再投票となった場合結果は変わるのでしょうか。2年9か月前に離脱に投票した、地方の人々の中には、考え方を変えていない人が案外多いとも言われています。
一方、先週末の調査によれば、前回は投票年齢に到達していなかった若年層2百万人の75%がEU残留に投票するとのこと。これだけで、3%ポイント以上に相当します。
もし、離脱延期→再投票となった場合には、鍵は、地方プラス若者層ということになりそうです。いまロンドンにいますが、連日この話題で持ち切りです。
「離脱延期→国民投票のやり直し」となった場合は離脱撤回になる可能性が高いのではという人が多い一方、「一連のEUの対応はひどくて、もしやり直しをするなら今度は離脱に入れる」「ここまできて撤回なんてイギリスの恥を世界に示すのは嫌だ」という人もいます。
誰に聞いても「今後どうなるかわからない」という答えで、不透明な状態がしばらく続きます。合意なき離脱は否決されたものの、278人もの議員が合意なき離脱でも構わないと投票したことに驚かされた。要は悪いディールをするくらいなら、合意なき離脱のカオスのほうが良いという理屈である。驚かされるのは、これが一般大衆の投票ではなく、議会における議員の投票結果だからだ。議員は十分な情報を持ち、ポピュリズムには流される必要のない人々である。
一年前なら、合意なき離脱を賛成する議員は皆無であっただろう。EUとの交渉を積み重ねるにつれ、EUへの不信感が著しく高まったということだろう。もう話し合いは無駄だと考えているのだ。この事実は、これから離脱期限を多少延期したり、ギリギリで妥結できたてしても、今後重くのしかかってくることは確実だ。