ストライキで損失13億円、中華航空パイロットたちの不満
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この記事は完全にミスリードです。
引用元のThe Reporterの記事
https://www.twreporter.org/a/china-airline-pilot-strike-record
https://www.twreporter.org/a/china-airline-pilot-strike
及び他の現地報道を総合すると、チャイナエアラインのパイロット労働組合に所属する台湾籍パイロット900名のうち、初日にストライキに参加したのは約1/3、その後徐々に増えて、最終的には600名を超える規模になったとのこと。
台湾の労働基準法は日本以上に労働者保護の立場に立って、改定が行われていますが、航空業界等一部業界については例外規定が適用されています。
本記事内のパイロットも連続勤務が続いたものの、その後9連休を取得しています。
今回の争点は一部路線等における過労状態でのフライトの解消であり、クルー編成の改善等を訴えていました。
確かに事故が多い航空会社として知られていますが、元々国有会社でパイロットの殆どが国軍出身である等企業文化の問題でしょう。近年は大分変わってきたようですが。
また、一般企業でいうと、愛社精神というものは一般的に高くはありません。
転職が当たり前の社会であり、平均的な勤続年数は3年と言われています。
確かにIT関連企業などでは長時間労働等の問題がありますが、一般的には終業時間の5分前にタイムカードの前に列をなす、という文化です。
こんなに距離的にも文化的にも近い台湾ですが、労働環境は日本とは随分違います。中華航空は2016年にも客室乗務員によるストライキが発生しており、エールフランスのように年中行事とは言いませんが、またか、と思うようなものです。
どのような争点であったかについては以下の記事が詳しいです。
https://www.ys-consulting.com.tw/news/81974.html
飛行時間が長い路線のパイロットの編成については日本でもよく労使交渉で揉めるところですが、日本のパイロットはおよそ片道10時間弱の路線であれば交代要員なしで飛行しています(だいたい米国の基準とも同じです)。それを、8時間で3名、12時間で4名の編成とするということですから、組合側はずいぶんと強気の条件で会社側と妥結できたことになります。
今パイロットは売り手市場とはいえ、昨年のエールフランスや、昔のJALや日本国鉄を彷彿とさせる、乗客を盾に取った労働争議であるといえるでしょう。
ただでさえレガシーキャリアはLCCとの競争にさらされているのに、労働争議で内輪もめをしているという悪いイメージがついてしまっては国民の支持を失いかねませんし、従業員同士の軋轢は安全運航に直接の障害となってしまいます。
優秀な経営者を迎えることが何よりも近道になるはずです。中華航空のパイロット約600名が、2月8日から14日までストライキを行った。パイロットの勤務体系は航空会社にとって、最重要事項です。