[ワシントン 4日 ロイター] - 米ニュージャージー州の連邦地裁は、独自動車大手ダイムラー傘下メルセデス・ベンツがディーゼル車に排ガスを不正に操作するソフトウエアを搭載していたとして米国の所有者が2016年に起こした訴訟で、大半の主張について同社による訴え却下の申し立てを退けた。

同裁はまた、1日遅くに示した判断で、独自動車部品メーカーのボッシュ[ROBG.UL]の排ガス不正関与疑惑に関する訴訟についても、訴え却下の申し立てを退け、審理を継続することを決めた。

原告側の代理人を務める弁護士は、2015年にディーゼル車の排ガス不正が発覚した独フォルクスワーゲン(VW)<VOWG_p.DE>と同様、「メルセデスは自社製ディーゼル車が環境配慮しているように装い消費者を欺こうとした」と主張。ボッシュ製の装置も不正に加担したと訴えた。

ダイムラーの広報担当者は4日、「原告側の主張は根拠がないため、裁判所が主張の一部について不備を認めたことは嬉しく思う」と述べ、引き続き起訴内容について争うとした。

ボッシュはコメントを差し控えた。

メルセデス・ベンツによるディーゼル車の排ガス不正疑惑については、米国の司法省と環境保護局(EPA)、カリフォルニア州大気資源局のほか、独シュツットガルトの検察当局も捜査を行っている。

ダイムラーは米国とドイツで捜査を受けていることを認めている。