[東京 10日 ロイター] - ファーストリテイリング<9983.T>が10日発表した2018年9─11月期連結決算(国際会計基準)は、営業利益が前年比8.1%減の1046億円だった。暖冬の影響で国内ユニクロ事業が不振だった。

会見した岡崎健・最高財務責任者(CFO)は「昨年(17年)は国内が非常に好調で防寒衣料が欠品を起こしたため、多めに持って臨んだ。この結果、暖冬の影響をもろに受けた」と説明した。

売上高にあたる売上収益は前年比4.4%増の6444億円だった。国内の不振を好調な海外ユニクロ事業がカバーした。

国内ユニクロ事業の売上収益は前年比4.3%減の2461億円、営業利益が同29.9%減の379億円だった。暖冬の影響で、防寒衣料の需要が弱かった。

9─11月の既存店売上高は前年比4.3%減。ただ12月は気温低下で防寒衣料の販売が好調に推移、同5.2%増と盛り返している。

一方、海外ユニクロ事業の売上収益は前年比12.8%増の2913億円、営業利益は同12.6%増の525億円と、ともに2桁の伸びとなった。中国や韓国、東南アジア・オセアニアなどが好調だった。

岡崎CFOは米中貿易摩擦の影響で先行きが不安視されている中国について「中国は景気減速していると思うが、少なくともわれわれのビジネスには影響は出ていない」と説明。ただ「これ以上、景気が減速した時にどうなるかというと、決して楽観はしていない」と警戒感も示した。

2019年8月期の業績予想は据え置いた。連結営業利益予想は前年比14.3%増の2700億円と、リフィニティブがまとめたアナリスト17人のコンセンサス2691億円にほぼ一致する。

*内容を追加しました。

(志田義寧)