[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米国株式市場は3営業日続伸して取引を終えた。S&P総合500種<.SPX>はアップル<AAPL.O>やアマゾン・ドット・コム<AMZN.O>、フェイスブック<FB.O>のほか、工業株が上げを主導し、3週間ぶりの高値を付けた。米中が通商協議で合意するとの期待が高まった。

S&Pはクリスマス前後に付けた20カ月ぶり安値から9%超上昇している。また、過去9営業日のうち7営業日で上昇している。

米中通商協議の米交渉団メンバーによると、7日から2日間の日程で行われていた次官級協議は9日も続行する見通しとなった。これまでのところ、両国の当局者は協議について楽観的な見方を示している。[nL3N1Z83VV]

貿易動向に敏感なS&P工業株指数<.SPLRCI>は1.41%上昇。航空大手ボーイング<BA.N>は3.78%急伸した。同社は2018年の納入機数が806機と過去最高になったと発表、ダウ工業株30種<.DJI>の上げを主導した。

アップルは1.91%高。先週の売上高見通し下方修正を受けた急落から幾分持ち直している。ただテクノロジーセクターの上昇は半導体株の下落によって抑制された。半導体株は、韓国のサムスン電子<005930.KS>がチップ需要の弱さを理由に第4・四半期の営業利益が前年同期比29%減少するとの見通しを示したことが嫌気され、売られた。

フィラデルフィア半導体指数<.SOX>は0.49%安。半導体業界について、2019年も厳しい年になるとゴールドマン・サックスのアナリストが指摘したことも圧迫要因となった。

S&P電気通信サービス指数<.SPLRCL>は1.58%高。フェイスブックが3.25%急伸した。JPモルガンが2019年のインターネット関連銘柄のトップピックに同社が含まれていると明らかにしたことが好感された。

アマゾンは1.66%上昇し、時価総額が8100億ドルに増加した。同社は前日、マイクロソフトを抜き、時価総額でトップとなった。

S&P構成セクターのうち上昇しなかったのは金融セクター<.SPSY>のみ。米国債のイールドカーブ<US2US10=TWEB>がフラット化する中、同セクターは横ばいで終了した。

電力会社PG&E<PCG.N>は続落し、7.34%安。格付け会社S&Pグローバル・レーティングが同社の信用格付けを投資適格級からジャンク(投機的等級)に引き下げたことが嫌気された。[nL3N1Z81ZN]

鉄道輸送最大手ユニオン・パシフィック<UNP.N>は8.73%高。同社は、事業再建の専門家で業界歴が長いジム・ベナ氏を最高執行責任者(COO)に指名した。[nL3N1Z83QB]

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を3.36対1の比率で上回った。ナスダックでも2.16対1で値上がり銘柄数が多かった。

米取引所の合算出来高は80億株。直近20営業日の平均は90億株。

終値 前日比 % 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株30種 23787.45 +256.10 +1.09 23680.32 23864.65 23581.45 <.DJI>

前営業日終値 23531.35

ナスダック総合 6897.00 +73.53 +1.08 6893.44 6909.58 6795.86 <.IXIC>

前営業日終値 6823.47

S&P総合500種 2574.41 +24.72 +0.97 2568.11 2579.82 2547.56 <.SPX>

前営業日終値 2549.69

ダウ輸送株20種 9447.85 +151.62 +1.63 <.DJT>

ダウ公共株15種 711.43 +6.98 +0.99 <.DJU>

フィラデルフィア半導体 1160.55 -5.69 -0.49 <.SOX>

VIX指数 20.44 -0.96 -4.49 <.VIX>

NYSE出来高 10.58億株 <.AD.N>

シカゴ日経先物3月限 ドル建て 20330 + 110 大阪比 <0#NK:>

シカゴ日経先物3月限 円建て 20295 + 75 大阪比 <0#NIY:>