世界1万人の子どもにダンスを教えて分かった、国際交流の真髄

2019/1/8
「できない理由を考え、夢を諦め続けてきました」──。世界中を旅し、世界中の子どもたちをダンスでつなぐ中込孝規氏は、幼少期から劣等感にまみれた人生を歩んでいたという。
しかし今では、大学生時代に部屋の壁に書いた夢を実現し、「過去には想像もできないほど、ワクワクする人生を送っている」と語る。人生に絶望していた自分を救ってくれたダンスで、世界中の人が自分に自信を持って生きるための勇気を与えたい。その活動の原点と、これからについて話を聞いた。

ダンスで脱・自己否定

──現在の活動について、教えてください。
「日本と海外の子どもたちをダンスでつなぐ」活動をしています。
たとえば、Skypeを介して日本でダンスをしている子どもたちと、アフリカでダンスをしている子どもたちをインターネットで中継する。お互いのダンスを見せ合ったり、一緒に踊ったりすることで、国を超えたコミュニケーションを生む活動です。
1988年生まれ。早稲田大学商学部卒業。大学在学中にオールジャパン学生ダンス選手権大会で優勝。教育系企業(株)ベネッセコーポレーションに4年間勤務した後、退職。1年半で18カ国57都市を回り、1万人以上の子どもたちにダンスを教えた。現在は、日本とアフリカの子どもたちをインターネット中継でつなぐダンス交流会を世界各地で開催している。また、子どもたちの世界・可能性が楽しく広がる「世界とつながるダンス教室」を神奈川県平塚市で運営。(写真提供:中込孝規)
──なぜ、このような活動を始めたのですか。
活動の根本にあるのは、世界中の人たちが、言語や文化の違いを超えて、仲良くなってほしいという思いです。違いを尊重し合うことで、誰もが自分に自信を持ち、よりよい人生を送れる社会になってほしいと思っています。
なぜダンスなのかといえば、私自身がダンスによって人生が変わった経験があるからです。
──ダンスによって自分が変わった出来事について教えてください。