プレゼントを選ぶためのアイデア

クリスマスプレゼントに何を買えばいいのか、悩む季節だ──。
そんななか『タイム』誌が「2018年の新製品ベスト50」を発表した。このリストは本当はクリスマスプレゼントのためではないが、2018年に誕生したいろいろな革新的な製品を見れば、アイデアが得られるかもしれない。
オフィスやリラクゼーション、夜道を走る自転車愛好家などに良さそうな製品を、最も高額な発明品から順に紹介していこう。

1. 仕事

昨今は、仕切りのないオープンスペース型のオフィスが大ブームだ。しかし、働く人の注意力が散漫になったり、病欠が増加したりする原因になっていることを複数の研究結果は示している。
そこで、従業員がプライバシーを確保できる防音機能付き電話ボックス型ブース「ROOM」(3495ドル)を設置してみてはどうだろうか。それより少しだけ大きめのモデルがZenboothから販売されているが、価格はもっと高い。
次に、いますぐ必要なオフィス用品があるなら、Ziplineに頼もう。カリフォルニア州に本社を置くスタートアップの同社は、ルワンダで初となる画期的な商業ドローンサービスを開始し、輸血用血液や医療品を遠隔地に配送している。
2018年に同社が発表した新型ドローン「Zips」は、最大3.85ポンド(約1.7kg)の荷物を時速80マイル(約129km)で、往復最長160kmの距離を運ぶことができる。ドローンの出発から帰還までのプロセスを効率化したことで、1日500回の配送も可能となった。
同社は引き続きアフリカ農村部で配送サービスを提供していくと同時に、ビジネス拡大を目指している。すでにアメリカでも救急用医療品の配送実験を開始しており、2019年はじめにはノースカロライナ州で定期便サービスをスタートさせる予定だ。
オフィスの安全面が気になるなら、StrongArm Technologiesの「Fuse Risk Management Platform」を使ってみよう。事故が起きやすい環境で働く従業員を守ることができるし、ひいては収益の維持にもつながるだろう。
アメリカの企業は、業務中に起きるケガや事故によって年間599億ドルの損失を被っている。Fuse Risk Management Platformは4月に販売が開始されて以来、1万人以上の作業員に利用されており、フォーチュン100にランクインする企業10社でも導入されている。

2. 睡眠

アメリカ北東部では、感謝祭の時期になると急に気温が下がる。七面鳥のディナーを囲んだ食卓では、加重ブランケットが話題になったことだろう。
1枚249ドルの加重ブランケットで1800万ドルを売り上げたGravityは、15ポンド(約7kg)、20ポンド(約9kg)、25ポンド(約11kg)と3種類の重さのブランケットを販売している。「癒し効果がある」と多くの人がお墨付きを与えており、インスタグラムでは加重ブランケットの写真を投稿するのが流行中だ。
音響機器メーカー、ボーズの「Sleepbuds」(250ドル)は、睡眠を改善するべくデザインされたノイズマスキング・イヤーブラグだ。耳にちょうど収まる大きさで、顔や枕に当たることはなく、軽くて、耳にかけても重さを感じない。先端がシリコンでできているので、寝返りを打っても落ちないという。
ヒーリングサウンドを再生でき、ビーチに寄せる波の音や高音を除いた広帯域ノイズ、風にそよぐ木の葉の音など、10種類から選ぶことができる。
ぐっすり眠った翌朝には、フィリップスのスマートライト「Somneo」(199ドル)が再現する「自然な朝の陽ざし」を浴びて目を覚まそう。光に合わせて、心地よいサウンドが徐々にボリュームを上げながら流れてくるので、目覚めはより爽やかだ。
Sleepbudsと一緒に使うとなおいい。Somneoは、寝る頃にも夕暮れの光を再現し、光を徐々に弱めながら深い眠りへといざなってくれる。

3. 趣味

宵っ張りのアスリートは、太陽の光を蓄えられるVollebakのジャケット「Solar Charged Jacket」(350ドル)を着て、暗闇で光を放とう。ジャケットに取りつけられたリン光性皮膜は、昼間に光を吸収して、日が暮れると蛍光グリーンに光る。
ほぼどんな光源からも光が吸収できるこのジャケットは、もちろん目新しさも魅力のひとつだ。とはいえ、それよりも大切なのは安全面だ。このジャケットを着れば、ジョギングする人やサイクリストは、夜間でもくっきりと浮かび上がって見える。何かで動けなくなった場合でも、すぐに見つけてもらえるだろう。
自転車好きの人なら、ボストンのビジネススクールに通うユーウェン・ティンの話に共感できるはずだ。彼は、都会で安全に自転車に乗れる方法を探していた。「私はただ、死ぬことなく目的地にたどり着きたかった」とティンは話す。そうした思いはやがて、「Lumos Kickstart Helmet」(180ドル)を生んだ。
このヘルメットにはLEDライトがついていて、かぶる人が目立つだけでなく、ウィンカーを点滅させて右折や左折を知らせることができる。ウィンカーを点滅させたいときは、自転車のハンドルバーに取りつけられたワイヤレスリモコンのスイッチを押すか、ヘルメットとApple Watchを同期しておいてジェスチャを使う。
Lumosは、クラウドファンディングトの「キックスターター」で資金を調達後、2017年に発売され、ライト付きヘルメットとしては初めて、Apple Storeで販売されるようになった。
以上の新製品以外にも、ファッショニスタや新米のパパやママ、さらには環境保護主義者の人に喜んでもらえそうな画期的製品がずらりと勢ぞろいしているので、どうぞご覧あれ。
原文はこちら(英語)。
(執筆:Elizabeth Kiehner/Global design practice director, IBM、翻訳:遠藤康子/ガリレオ、写真:shansekala/iStock)
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This article was translated and edited by NewsPicks in conjunction with IBM.