ローソン「悪魔のおにぎり」はなぜバカ売れするのか? 日本人の「ソウルフード」琴線に触れた「たぬき」
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注目のコメント
筆者の上手な文章に誘われて、ついつい全文読んでしまいましたが、本件商品(悪魔のおにぎり)は、マーケティングの基本に立ち返らせてくれる好例商品ですね。では、何がすごいか。それは、商品を売るための三大要素が整っているからです。
1)目を引く。意外感と滑稽さを絶妙に兼ね合わせたキャラクターが、フェイスを見せた一番目立つ位置(おにぎりコーナー)に並びました。
2)話題作り。疑問を抱かせ、種明かしをした時、本稿にあるように、非常に面白い話をすることができます。「南極」まで出てくるとはびっくり。
3)期待通り。実はここが大切だと思うのですが、表現は気をてらったとしても、サービスや商品には、普通に許容できる必要があります。
新しい価値を創造できるのは偉大なことですが、そんな商品やサービスはおそらくほんのわずかでしょう。それより、誰もが知っている、馴染みあるもので、最後の「間違いでなかった」という感想を引き出すこと。これが商品をヒットさせる王道なのかなとあらためて思いました。「悪魔のおにぎり」。
大ヒットなのは間違いないでしょうね。
ただ毎秒○個という表現は、そもそも店舗数で割っていないからこその表現で、イメージとして凄く売れてるように感じますけど、他商品との比較でない限り「大ヒット」を示す説明としては不適切ですね。
それなら2ヶ月で2億本達成しているファミマの焼き鳥は毎秒40本売れていることになるので、比較すれば全然大したことないやないか、となります。
注目すべきは記事の後半でやっと出てくる「通常の新商品おにぎりの売り上げは月間で100万個程度」という記載。
つまり月500万個売れている「悪魔のおにぎり」は、通常の新商品より5倍も売れているということなので、これなら大ヒットといっていいと思います。
なので、「毎秒」のくだりは全部差っ引いて、これだけ伝えてくれた方がわかりやすかったですね。
(ちなみに記事では「悪魔のおにぎりが1番売れた日の販売数/秒」と「通常の新商品の月間販売数/秒」で比較しているので、20倍という表現はフェアではないです。)
で、後半の「ヒット理由」の考察ですが、データがないなかよく考えているとは思います。
が、全て推測の域を出ないことは惜しい点ですね。
なお、本来ヒットの理由を考える時は、競合商品との比較もしなければならないと思いますが、「ツナマヨが売れる理由」は書かれているのに「ツナマヨと比べてどう」という視点がまるでないのはちょっと残念です。
うーん、少し辛口コメントになってしまった…。この手の「ビジネス好調」の記事が出たタイミングで、件の「南極基地」に資金援助とか食材供給とかで“還元”すると美しい。連続的なPRネタも確保できて”得“しかないと思うなあ。