「リバプールFC」の前CEOイアン・エアーが、新ベンチャーに参画した。テクノロジーでチケット販売の透明性と安全性を向上させる計画だ。

「リバプールFC」前CEOが参画

ロンドン株式市場に上場する小さな会社が、サッカー界の大物幹部とタッグを組み、ブロックチェーン技術によってチケット転売問題に取り組もうとしている。
12月6日付けの声明によると、テック・フィナンシャルズ(TechFinancials)は、フッティーズ・テック(Footies Tech)との新たなベンチャー企業に向けて契約を結んだ。
フッティーズ・テックは、サッカープレミアリーグチームの「リバプールFC」前CEOのイアン・エアーが立ち上げた会社だ。
キプロスを拠点とするテック・フィナンシャルズによると、新会社は、スポーツ団体がチケット販売に関して、転売市場の取引設定や実施を含めて「全ての主導権を持てる」ようサポートする。今回の契約が結ばれる可能性については、10月に初めて公にされていた。
テック・フィナンシャルズは新会社に最大50万ドルを投資し、75%の株式を取得する予定。残りの25%は、エアーのフッティーズが取得する。エアーは55歳で、テネシー州ナッシュビルの新たなメジャーリーグ・サッカーチームのCEOも務めている。

透明性と安全性の向上させる

テック・フィナンシャルズによると、世界のサッカーチケット市場は年間約350億ドル(約3兆9600億円)の規模がある。「もちろん、この数字は公式の推定額に過ぎず、転売市場に消える売上げはカウントされていない」と同社は話す。
エアーは声明の中で、チケット販売における透明性と安全性の向上は、会場と顧客の両方にとってプラスになると述べている。
「何年も前から、会場と観客の双方が、高値のチケット転売に頭を悩ませてきた。より安全で安定したチケット市場にすることで、この問題を解決したい」
イギリスの競争規制当局は2017年、消費者保護法違反の疑いで、多くのチケット転売サイトに対して法的措置を取った。その後、3つの主要サイトが正式に転売チケット情報の改善に取り組んできた。
原文はこちら(英語)。
(執筆:Joe Easton記者、翻訳:新多可奈子/ガリレオ、写真:cmannphoto/iStock)
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This article was translated and edited by NewsPicks in conjunction with IBM.