スルガ銀、4―9月期は最終赤字985億円 貸倒引当金の積み増しで
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個人の有担保ローン(不動産向けローン)の延滞率が2.77%、シェアハウス向けローンにいたっては延滞率30.13%という”気前の良さ”です。
一般的な銀行の住宅ローンの延滞率が0.05%程度といわれている水準とくらべると天文学的な高さです。報道通り、1000億円規模の赤字。そういう意味では驚きはない。
短信を見ると、まず「継続企業の前提に関する注記」はついていない。
そのうえでBSについてはQ3→Q4→Q1→Q2(今期)の順に以下のようになる
預金:4.06兆円→4.08兆円→3.86兆円→3.41兆円
貸出金:3.28兆円→3.25兆円→3.16兆円→3.09兆円
現金預け金:9079億円→9734億円→8313億円→5318億円
純資産:3740億円→3448億円→3472億円→2413億円
融資についてもう少し詳しく説明資料で見ると、以下のようになる。
・個人向け融資:2.79兆円
・うちシェアハウス関連与信残高2537億円(1362億円引当済み、保全額952億円、保全率91%)。
・シェアハウスローン2030億円の延滞率30%
・それ以外の各種有担保・無担保ローンの延滞率は異常値は懸念するレベルではない
・引当や不良債権処理の前の実質業務純益は上期で302億円(前年同期332億円)。そこから引当・不良債権で経常利益が-837億円。
観測報道:https://newspicks.com/news/3444072
説明資料:https://www.surugabank.co.jp/surugabank/investors/ir/h31/pdf/h31_2_2.pdfかつては地銀の雄と言われた銀行なので、自己資本比率が元々は高かったので、現時点のバランスシートは、ギョッとするほどではないです。今のところ継続企業の前提に関する注記も記載されていません。
決算短信の最後の方を読むと、なるべく早い段階で臨時株主総会を開催するとのことです。以下、該当記載です。
当社は、当社の指名委員会の機能を有する企業文化・ガバナンス改革委員会による審議を経て、2019 年のできるだけ早い時期に臨時株主総会を開催し、今後の持続可能なビジネスモデル構築に向けた経営陣の立て直しおよび強化を行うことといたしました。現職の八木取締役については、責任追及訴訟の対象となっておりますところ、臨時株主総会の終了時をもって取締役を辞任いたします。
昨日、株主代表訴訟の提訴を行う予定との報道がありましたが、それによると現代表取締役も訴訟の対象となる見込みとのことです。となると、この臨時株主総会の開催がいつになるのかも注視すべきところかと思います。