IoT世界首位がウサギのGEではなく「カメのシーメンス」である理由
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面白い。下記引用だけでもぜひ一読を。Googleほかの派手な打ち手に注目が行きがちですが、シーメンスやMicrosoftの安定感というか度量はすごいと思います。
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ウサギとカメの話に例えられるかもしれません。GEは産業用プラットフォームやソフトウエアに短期集中で投資しました。
これは推測ですが、投資のスピードに事業化のスピードが付いていかなかったのではないでしょうか。デジタル化の市場の立ち上がりに時間が掛かったこともあるでしょう。
一方、シーメンスはソリューション事業を強化するために2000年ごろから1兆円以上を投じてソフトウエア会社を買収し、着々とデジタル化のビジネスを拡大してきました。
いまでは100万個の機器をつなぐ世界最大級の産業用プラットフォームを有しています。
全社売上高約11兆円に占めるソフト(デジタル化のサービス)の割合は5%ですが、利益への貢献度は大きいです。藤田さんもおっしゃっていますが、それぞれが依拠している市場でのスマート化のトレンドとスピード感が異なる部分が大きいと思います。
たしかにGEはスマートファクトリーにかなりの投資をしてきましたが、あくまでソフトウェアに対する投資で、IoTの成否を決めるエッジは握れていない領域への投資になったことは否めません。逆にエッジを握れている発電領域はIoTのトレンドもスピード感もFA領域に比べて劣っていたというのも厳しい。
一方、シーメンスはFA領域ではPLC含めエッジについても日中、アジア諸国で相当な導入実績が有り、かなり入り込んでいます。そうした中で、ソフトウェアに対する投資を加速し、一気にスマート化のトレンドに乗れ、そのスピードも早かった。これが勝敗を左右したと言えます。
但し、これはGEとシーメンスとの比較での話であり、キーエンスや三菱電機等との比較ではシーメンスが勝ち続けるとは言えないと思います。なぜならば彼らも相当なエッジでの導入実績を有しているためです。日本勢のスマートファクトリー分野での今後の更なる攻勢に大注目です!「プラットフォームを用意するだけではさほど意味はありません。顧客の課題を解決するアプリケーションをいかに開発し、プラットフォームに乗せられるかが勝負の分かれ目になります」
製造業×IoTは元々"匠の技"をデジタル化で合理化したり再現性を持たせたりしようとする取り組み。"匠の技"そのものに精通していないと最終的な価値まで結び付かないのでしょう。強固な参入障壁に自信が伺えます。