「iPhoneを2億台作る」アップルの強みと弱み

2018/11/2
毎年9月、アップルはiPhoneの新製品を発表する。今年も9月12日に「iPhone XSシリーズ」「iPhone XRシリーズ」の発表が行われ、それぞれ9月21日・10月26日に発売になった。
この時期には大手携帯電話事業者も「秋冬の新製品」を一斉に発表するのが通例だ。そして今年は、久々にGoogleが自社ブランドスマホを日本市場に投入する。
「Pixel 3」シリーズはGoogleが積極的な宣伝戦略を行っており、こちらも11月1日の発売に向けて盛り上がりを見せている。
iPhone XS
iPhone XSとXR。XSは9月に、XRは10月に発売になった。
だが一方で、「スマホはもうあんまり面白くない」と思っている人も多いのではないか。特にiPhoneはここ数年、「代わり映えしない」と指弾されることも増えてきた。
筆者もそれに一部同意するが、完全同意するわけではない。「先に向けた進化」が明確な部分もあるからだ。そして、iPhoneがスペック的に「尖(とが)らない」のには、それなりの理由も存在する。
アップルがなぜ「内側」から進化を考えるのか、そしてなぜ「スペックでは尖らない」のか。そこには、アップルの現在を支えるビジネスモデルとの関係がある。

「スペックで一番」ではない