【インタビュー】村上春樹、文章を語る

2018/10/16
10月9日に英訳版が発売された村上春樹の最新作『騎士団長殺し』には、勝手に鳴る鈴が出てくる。
しかし、不思議な鈴は序の口だ。絵画に描かれた身長60センチほどの男の身体をイデアが乗っ取り、冥界をさまよう登場人物をおそろしい「二重メタファー」がおびやかす。
作家自身が書いている通り、理屈に合わないことがたくさん起きる。
けれどもこれこそが村上の真骨頂。絶大な人気を誇るその小説は現実と非現実、日常と幻想、普段の暮らしと怪異の境界であそぶ。