EVの蓄電池を系統に接続し充放電、「V2G」の可能性
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いわゆる「バーチャルパワープラント」.電源の小型,分散化,電力網の双方向化,需要と供給に基づいた合理的な料金変動.
クルマのバッテリーだけに限らず,スマホなどの個人の小型バッテリーも統合され,エネルギーはシェアする時代になります.クルマに話を限れば,これが真に発揮されるのは,モビリティが自律化(完全自動運転)され,その多くがシェア化されて公共財となったときです.
電気料金は需要と供給の間で変動するようになるのでしょう.電力価格でエネルギー消費は制御される.価格の決まり方,各バッテリーが供給する側になるのか,受ける側になるのかはAI的なシステムが最適化することで自動的に決まる.「ダイナミックプライシング」や「リアルタイムプライシング 」というものです.
各モビリティ(クルマ)は自己(ドライバーではないですよ.クルマのAI)の判断で,充電するか,放電するか,あるいはモビリティとしてのサービスを行うか,その場合の価格を決定する.AIがリアルタイムにオークションを行ってマッチングをするイメージ.
非常に奥が深い.個人的には電力会社の既存のSCADAは、V2Gにはそのまま使えないと思ってます。
大規模発電の出力を交流周波数調整で制御しながら、大量の分散型電源の電力容量の需給で調整するのはシステムを複雑にするだけなのではないでしょうか。
バッテリーの直流電源というメリットを活かしつつ、電力の融通を行うには、既存の電力網とはレイヤーを変えて何らかの結節点を設ける方が制御も管理もしやすい気がします。
またバッテリーも、車載用の単位重量あたりの出力密度重視設計と定置用の容量重視の低出力設計でも使い勝手が全く異なり、ひいては劣化の仕方が変わります。
V2Gで何を実現するか?儲けるために電力取引を無闇に増やそうとすれば車載用バッテリーはすぐにヘタり、バッテリー・パリティはグリッドを上回ってしまうでしょう。EVを供給元VPPとする試み。
電池で電力をバッファするのは非常にいいんですが、EVでやる必然性と費用対効果があるかが課題ですね。
家庭用のリチウムイオン電池と、車載リチウムイオン電池じゃ容量当たりのコストがぜんぜん違いますから、EVが走らずにバッテリー劣化と言うのは無駄。
個人的にはPHEVならバッテリー減ってても乗りながら充電できるのでアリかなと思いますが。
まぁそもそもディマンドレスポンスによるダイナミックプライシングが未だに実現できてませんからね。
この手の話は需要家と供給側がそれぞれどう言うメリットがあって、どうペイするかがはっきりしないとダメです。