【川村元気×落合陽一】お金とは宗教である
2018/10/15
研究、メディア、ビジネスのフィールドで縦横無尽に躍動する落合陽一。映画プロデューサーで小説家でもある川村元気。二人が「お金」を語り尽くす(全4回)
ジャニーズと歌舞伎
川村 落合くんが面白いのは、世間の人たちの共感ラインにあんまり興味がないところ。
僕は、共感、正確に言うとまだ言葉になっていないがみんなが共有している気分=集合的無意識にすごく興味があるんですよね。でも、興味があるがゆえに、面倒臭いこともいっぱいある。
落合 確かに。
川村 落合くんみたいに、共感ラインに興味がない人は、自分の好きなことだけやれるじゃないですか。それはそれで、研究者的な仕事には向いていますよね。共感ラインに興味ないことが、逆に、ブレークスルーのきっかけにもなりますし。
一方で僕は、この『億男』も共感ラインに乗せて書かないと物語にできないなと思ったんです。いわば、長編現代落語を書きたいなと思って、書いたんです。
落合 でも、落語も、歌舞伎も、いつの間にか、共感ラインを突破するような人も出てきますよ。長いこと芸能を続けたり、世代を超えていったりすると、いつの間にか受け継がれているものがあって、所作にたたずまってきますよね。
ジャニーズの人と話していると、なんかすごい軽やかでふわっとしていて、好きだなと感じます。
この前、NHKの番組で嵐の二宮和也さんと対談したのですが、なんか、たたずまってきているなと感じました。