作家、高橋源一郎氏の現代語訳「教育勅語」が話題!! 〈週刊朝日〉
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注目のコメント
「いいこと書いてあれば良い」というのであれば山口組の綱領も素晴らしいことが書いてあるので学校教育で取り入れてはどうか、というtweetを見かけてその通りかなと思いましたので引用しておきます。
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山口組は侠道精神に則り国家社会の興隆に貢献せんことを期す。
一、内を固むるに和親合一を最も尊ぶ。
一、外は接するに愛念を持し、信義を重んず。
一、長幼の序を弁え礼に依って終始す。
一、世に処するに己の節を守り譏を招かず。
一、先人の経験を聞き人格の向上をはかる。
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https://twitter.com/yash_san/status/1047462479133954048?s=21
この種のスローガンで大事なのは、言葉尻で何書いてあるかという事より、どのような機能を果たすために作られ、どのように使われたかということであり、教育勅語が富国強兵…すなわち近代的軍事国家の構築の過程において「皇統を守ること」を第一義に置いた国家護持を何よりも優先する国民道徳を作るために使われたことにはあまり議論の余地はないかと思います。
山口組の綱領が親分を中心とした暴力組織と集金システムの護持のために運用されていることが明らかであり、ゆえにいかにいい事書いてあっても学校教育に使ったらなんて言い出す人がいないのと同様、現代の日本において、国民個々人の尊厳や親兄弟・家族を大切にすることよりも皇統と国体を優先的に位置付けるスローガンが社会的にそぐわないのは自明の理でしょう。
と言うか、「いい部分もある」などと支持者向けのリップサービスで言っているであろう「保守政治家」たちは、この教育勅語のキモと言うべき価値をないがしろにして「ほかの所にはいいことも書いてある」なんて山口組の綱領を取り上げてでも言えるようなユルいことを言って誤魔化すような真似をして、勅語を起草した先賢に恥ずかしくないのだろうか?と不思議に思います。保守イチゴ味という感じ。「汝(なんじ)臣民は、父母に孝行をつくし、兄弟姉妹仲よくし、夫婦互(たがい)に睦(むつ)び合ひ、朋友(ほうゆう)互に信義を以(もっ)て交(まじわ)り」
この部分ですけど、歴史的にも日本人は、父母兄弟と骨肉の争いを何度も起こして、時には殺し合いまでしていました。夫婦の離婚率は明治以前は世界最高レベルだったし、朋友とは信義よりも損得によって結びつくものだった。損得で結びつく朋友だからこそ、血のつながった親兄弟より優先された場合もあるわけです。むしろこうして勅語にあえて記載しないといけないほど、当時の日本人(9割を占める庶民たち)はフリーダムでアナーキストだったとも言えるわけです。これ、すごい分かりやすい。
そして、高校時代に友人が「おばあちゃんが教育勅語を探していて、図書館とか回っているんだけどないんだよね」と話していたのを思い出した。
聞くと彼女のおばあちゃんは、小さい頃ずっと読まされていた教育勅語が懐かしくて読みたくなった、とのことだった。