中国が世界のエンタメを席巻する日

2018/10/10
LINEやフェイスブックなど、日常のコミュニケーションに不可欠となったスタンプ。そんなスタンプの領域で、世界累計約24億のダウンロードを達成している企業がクオンだ。同社の水野和寛社長に、コンテンツビジネスのプロである鳩山玲人氏(元サンリオ常務取締役)が迫る(全4回)。
「ディズニーVSネットフリックス」の勝負を分けるもの

中国はもう侮れない

鳩山 今では、中国のキャラクター業界も侮れない存在になってきました。
僕がサンリオにいたときは、「レディー・ガガが持っているからハローキティはいい」というように、欧米のトレンドが日本のトレンドを牽引している時代でした。
ところが、今はアメリカのセレブリティ情報が日本でほとんどはやらなくなっています。音楽やエンターテインメントも同じで、アメリカで大ヒットしているハリウッド映画が必ず日本でもヒットするわけではありません。
まだわずかながら日本にも影響があるファッションのトレンドも、実は中国からミラノやニューヨークを回ってきているのが現状です。
そういった流れを考えると、これまでのようにアメリカや日本で認知されるように力を入れるのではなく、今後は中国のプラットフォームに乗った方が日本での需要も生み出すことができそうです。
水野 これまでとは違う、逆転現象が起きる可能性があるわけですね。