「日本農業のビジョンを示せない農学部は解体せよ」~元東大総長が訴える危機感~:時事ドットコム
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日本農業のビジョンを示せておらず、毎年ころころと方針転換しているのは、大学ではありません。
数年前、あれだけオランダ型の大規模施設園芸を推奨しておきながら、今年はいきなり露地栽培に拘った対応をしてくる方向転換ぶりです。
突然の方針転換と縦割り対応に、大学側・農業者はいつも右往左往させられています。
オランダは、産学官が一体となって、ワーヘニンゲン大学の周辺にフードバレーと呼ばれる食の科学とビジネスに関する一大集積拠点を構築したため、農業大国となりました。
南北に細長く、四季があり、多様な農法及び食文化を築いている日本において、オランダのような農と食の産業クラスター構築は適していないと思いますが、食農分野に先端テクノロジーを適用していくのは、日本でも必要である思います。
食農にテクノロジーを融合する研究の推進は、大学の責任だと思います。危機感もわかる
いわゆる集合知ができるのは大学というのもわかる
ただ、課題はねー、そこじゃないですよ。というかこの人全く農業に対する知見が無いのが分かる文章なんです。大学教授にありがちな頭でっかちなパターンです。
そもそも人件費とか販管費とかその辺のこと無視して米は規模をでかくしたらもっと安くできるとかちょっとねぇ…。安くしたいなら農業者に文句いうより流通、小売サイドの問題がでかいですよ。そういう全体的な金銭感覚が教育界にないから大学教授が研究させてもらえず、人件費を全く考慮しない地域の行政がやる判子押すだけの会議にばかり駆り出されるとか、地域ニーズとマッチングされた研究ができないとか、なんのための大学なんだろうと不満をためるんじゃないですかね。
表層的な知識で農業界の課題に噛みつくより、官僚養成校の学長としては増税連発するしか能がない人材を排出してることに対して対処してもらえないですかね。
農業のビジョンなんかよりはるかに問題ですよ。私なりのビジョンイメージ
1. 日本国内で産出すべき農産物の品目別 最低値(重量)と目標値を人口動態と対照させて30年ぐらい先まで描く(食の安全保障)
2. 1を実現するのに必要な耕地面積と労働力を産出(農産物生産性の現状と目標値)
3. 2を実現するために必要な農地確保、経営母体の規模、人材育成の持続可能なモデルを描く
4. 食料生産以外の農業の国土保全機能、観光、福祉、健康などの産業としての可能性を評価
実際のところ、1の数字を出すことが政治的にデリケートすぎてあまり浸透していないように思います。
もちろん単にカロリーや栄養素の問題ではなく、食生活の多様化や食品廃棄の問題を孕むので一概には言えませんが
そこを割り切って一定のあるべき姿を示すのがビジョンでしょう。
この辺りをうまくまとめたレポートがあれば是非読んでみたいです。