(ブルームバーグ): 米半導体メモリー最大手、マイクロン・テクノロジーの売上高見通しはアナリストの予想を下回った。この2年間で大幅に伸びていた同社製品の需要が弱まりつつあるとの懸念が強まり、同社の株価は時間外で下落した。

マイクロンが20日に示した9-11月(第1四半期)の売上高見通しは79億-83億ドル(約8890億-9340億円)。ブルームバーグ集計のデータによると、アナリストの予想平均は84億5000万ドルだった。一部項目を除く1株利益は約2.95ドルとの見通しを示した。アナリスト予想平均は3.07ドル。

マイクロンの幹部らは電話会議で、第1四半期はマイクロプロセッサー不足がコンピューター出荷に響いているほか、一部顧客による在庫削減が需要の重しになると説明。サンジェイ・メロートラ最高経営責任者(CEO)は、半導体メモリーの潜在需要は引き続き強いと指摘した。

粗利益率については57-60%になるとの見通しを示した。

マイクロンの6-8月(第4四半期)決算では、8四半期連続で売上高の前年同期比伸び率が19%以上となった。過去のサイクルのように、メモリー業界が供給過剰に陥って価格下落に見舞われれば、同社が高い増収率を維持するのは困難になると一部のアナリストと投資家はみている。そうした指摘に対し、マイクロンはパソコンやスマートフォン向け市場に全面的に依存していた過去とは異なるとし、自動車やサーバー向けなど新しい市場からの需要で成長を維持できると反論している。

発表資料によると、6-8月期の利益は一部項目を除いたベースで1株当たり3.53ドル。売上高は38%増の84億4000万ドル。ブルームバーグ集計のアナリスト予想は1株利益が3.33ドル、売上高は82億5000万ドルだった。

決算は米株式市場の取引終了後に発表された。マイクロン株の通常取引終値は46.06ドル。年初来では12%上げている。

原題:Micron Forecasts Trigger Concern That Best of Rally Is Over(抜粋)

(9-11月見通しや電話会議の内容を追加して更新します.)

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