(ブルームバーグ): シティグループとゴールドマン・サックス・グループ、バンク・オブ・アメリカ(BofA)は、サウジアラビアで過去最大となる見通しの企業の合併・買収(M&A)案件で重要な役割を確保した。

事情に詳しい複数の関係者によれば、国営石油会社サウジアラムコが同国政府系ファンドのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)から石油化学大手、サウジ基礎産業公社(SABIC)株式を取得し、その過半数を押さえることを目指す中で、シティがSABICを支援している。また別の関係者によると、ゴールドマンとBofAは同案件でPIFに助言している。これら関係者は協議が非公開であることを理由に匿名を条件に語った。

今回の案件がまとまれば、PIFにとっては国内外での積極的な投資計画を遂行するのに必要な財務力強化につながる。サウジではアラムコの新規株式公開(IPO)計画が棚上げとなった。事情に詳しい関係者が1月に明らかにしたところでは、アラムコはIPOに向けてゴールドマンやシティなどを幹事に起用する方針だった。これら金融機関にとっては、現状IPOに携われなくなっている分を一部取り戻す機会となり得る。

アラムコによるSABIC株取得計画では、JPモルガン・チェースとモルガン・スタンレーがアラムコの助言役に起用されていると、関係者が明らかにしている。PIFとSABICそれぞれの幹部は現時点でコメント要請に応じていない。シティとゴールドマン、BofAはコメントを控えた。

原題:Citi, Goldman, BofA Said to Win Roles on Largest Saudi Deal (2)(抜粋)

--取材協力:Sarah Algethami、Matthew Martin.

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